tag:blogger.com,1999:blog-29516407379983210032024-03-14T00:09:53.579+09:00---------- From The Earth ----------Leolio × Blog ÷ Boil = “Leolog”Leoliohttp://www.blogger.com/profile/18416372150101515630noreply@blogger.comBlogger225125tag:blogger.com,1999:blog-2951640737998321003.post-60232914733900198072011-03-23T01:43:00.002+09:002011-03-23T01:54:46.050+09:00終わりのある旅------------------------------------------------------------------------------------<br />人生は終わりのない旅のようだ、とはよく言う。<br /><br />僕自身、そう思うこともある。<br />だけど、人生は終わりのある旅だと思うことが大事なんじゃないかと思う。<br /><br />人生だけではない。<br />終わりがあることを知ったとき、ものごとの輝きが急に増すことがある。<br />終わりがあることを知ったとき、時間が進むのを貴重に感じるようになる。<br /><br />終わりがないような平坦な毎日を過ごすなかで、その終わりを発見したとき、人は自分の中に何かを見つけることができる。<br /><br />自分を包む時間の全てに終わりを感じること、それで明日はきっと変わる。<br /><br /><br /><br />あとどれぐらいであなたの何が終わってしまいますか?<br /> Leoliohttp://www.blogger.com/profile/18416372150101515630noreply@blogger.com4tag:blogger.com,1999:blog-2951640737998321003.post-6190284393279204362011-03-22T23:45:00.003+09:002011-03-23T00:11:25.245+09:00アルケミスト------------------------------------------------------------------------------------<br /><a href="http://amazon.co.jp/o/ASIN/404275001X/leolioxamazon-22/ref=nosim" target="_blank"><img src="http://images.amazon.com/images/P/404275001X.09._PC_SH3_OU09_SCMZZZZZZZ_.jpg" alt="LINK"></a><br /><br /><strong>アルケミスト -夢を旅した少年 <パウロ コエーリョ></strong><br /><br />ひょんなことで題名を聞いたのをきっかけに、何年かぶりに読み直した。<br />いい本だという記憶はあったが、当時の自分には今と比して響く部分が少なかったように思う。それがこんなにもしんみりと意味を噛みしめながら読む日が来るとは。僕もずいぶん大人になってしまったということだろう。また何年後かに読んだらもっと分かる部分が増えそうだ。いつまでも夢を語れる大人、そして、夢に向かっていつも歩いている大人でいたい。<br /><br />短い本で、ストーリーはここに書くまでもない。読んだことがない人がいれば、何か気持ちが晴れないときに手にとって読むことをおすすめする。能がないが、書きとめておきたいフレーズのメモにとどめる。<br /><br /><br />・夢が実現する可能性があるからこそ、人生はおもしろいのだ。(p16)<br /><br />・時がたつうちに、不思議な力が、自分の運命を実現することは不可能だと、彼らに思い込ませ始めるのだ。(p28)<br /><br />・いつも「はい」と「いいえ」で答えられる質問をするようにしなさい。(p37)<br /><br />・幸福の秘密とは、世界のすべてのすばらしさを味わい、しかもスプーンの油のことを忘れないことだよ。(p40)<br /><br />・本当に起こっていることではなく、自分がみたいように世の中を見ていたのだ。(p49)<br /><br />・彼女は、男は戻ってくるために遠くへいかなければならないと知っている。それに、彼女はすでに自分の宝物を見つけたのだ。それはおまえのことだ。だから、彼女はおまえにも、おまえが探しているものを見つけてほしいと思っているのだ。(p140)<br /><br />・おまえをオアシスに引き止めたものは、二度と帰って来ないのではないかというおまえ自身の恐れだったからだ。その時、おまえの宝物は永久に埋もれてしまったと、前兆は語るだろう。(p142)<br /><br />・男が自分の運命を追求するのを、愛は決して引き止めはしないといことを、おまえは理解しなければいけない。もし彼がその追求をやめたとしたら、それは真の愛ではないからだ……大いなることばを語る愛ではないからだ。(p142)<br /><br />・人は愛されるから愛されるのです。愛に理由は必要ありません。(p144)<br /><br />・地球上のすべての人にはその人を待っている宝物があります。(p155)<br /><br />・夢の実現を不可能にするものが、たった一つだけある。それは失敗するのではないかという恐れだ。(p168)<br /> Leoliohttp://www.blogger.com/profile/18416372150101515630noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2951640737998321003.post-76298603899901794972011-01-09T02:11:00.003+09:002011-01-09T03:17:56.654+09:00「ソリティア社員」議論について------------------------------------------------------------------------------------<br />最近、MyNewsJapanの渡邉正裕氏がネーミングした「ソリティア社員」(要は窓際族)について話題になっている。昔からいつだって議論されてきた話だと思うが、グローバル経済の中で日本のプレゼンスが相対的に低下している今、あらためて激しく議論されるのは面白いと思うし、ネーミングもいい。<br /><br />渡邉氏の主張のポイントを挙げれば、<br /><br />・ノンワーキングリッチとワーキングプアの格差は不条理で、それは良いことではない。<br />・ソリティア社員が多くいるようだと日本企業の生産性も上がらない。<br />・雇用・解雇規制が諸悪の根源。<br /><br />というところ。<br /><br />Togetter : <a href="http://togetter.com/li/84688">http://togetter.com/li/84688</a><br /><br /><br />議論に加わる/考える人口が増えることはいいことだと思う。今このテーマで本を出されるのもいいと思う。多くの人が関心を持つテーマというのは国も権力者も無視できないから。渡邉氏としては狙い通りではないだろうか。<br />ただ、大勢での議論の過程で、ポジショントークや感情論だらけになってしまうともはや意味がないだけでなく、嫌な世の中になってしまう可能性もあるなとも思う。はっきり言って「ソリティア社員」はある意味で勝ち組だ。ある意味というのは、努力・労働・時間に対する金銭的なリターンという意味。人によっては「ソリティア社員は所属企業から放り出されたら生きていけないから可哀相だ」なんて言うが、これも実際にはケースとしてそれほど多くないし、彼らだってその気になれば実はそこそこ戦える。一部の識者を除いて、こういう意見のベースにあるのは羨望感情そのものだ。そして感情的な批判は、自分と違う立場にいる人間を揶揄することで自分の状況を正当化しようとする、人間の基本行動。<br /><br />今、僕自身もソリティア社員か、それに準ずるような仕事をしない社員を少なからず見ることがあるが、本当に仕事をして欲しい場合は変えにいく。それをあきらめた場合にはその存在を否定することなど一切せずに、かまわない。仕事を進める上で彼らが害になる場合には、何か工夫をして引っ込んでもらう。これは一社員としての視点。<br /><br />「一社員としての視点」と書いたのは、この手の議論は何を視点とするかによって話が変わってくるからだ。それが不揃いなまま感情的に議論してもしょうがない。国なのか、経営者なのか、一社員なのか、就職活動生なのか…。個人的には、経営者の目線で(経営者たちが)議論するところを見たい。<br /><br />他に、少し危ないなと思ったことが2点。<br />一つは、分布の否定。もう一つは「ソリティア社員の何を知っているか?」という点。<br /><br />一つめは、こういう不条理はあってはならない、という意見について。理想的にはそうなのだろうが、どんな集団内にも分布はある。しかもそれは時間とともに変化する。例えば、大企業の新卒採用である程度同じスペックの人間を採用したが、20年後にはかなりバラつきが出る、ということ。これは別に普通のことだ。分布を否定することは自分の足元をも危うくする。日本人だからという理由だけで、こんな裕福な日本で暮らせるということ自体が実はソリティア社員問題に似ている。国が外国人の流入を防いだり、日本語のバリアを作ったり。同じ日本で生まれたのに、ノンワーキングリッチとワーキングプアが生まれている現状は悪だというのなら、同じ地球で生まれているのに、なぜ日本に生まれた人間はリッチなのかも考えなくてはならない。以上は極論だが、ある特定の分布を一概に否定するというのはちょっと危険。<br /><br />二つめは、僕自身が企業に入ってすぐに気がついたことだが、「社員の数だけ家族があるし、事情もある」ということ。国や経営者の目線でソリティア社員を否定するならともかく、一社員、もしくは部外者の視点で彼らを完全否定するなんて乱暴すぎる気がする。よほどの関係でもない限り、人の人生や家族、仕事外の背景のことなんて知る由もない。オフィスでの振舞いだけをみて何か言うのはおかしい。本来的には仕事をしてもらうべきだが、ビジネスパーソン以前に彼らも僕らも人間。<br /><br /><br />ともあれ、今後この話題がどうなっていくのかには非常に興味がある。いつも通り、直に収まる、というのではつまらない。何か真っ当な「動き」に変わって欲しいところ。<br /><br />最後に、別の視点。個人的には、ソリティア社員は外国人投資家が理解しきれない日本株のポテンシャルだと思っている。日本企業が本気を出して生産性を上げることは十分可能。彼らは日本企業が持つ「余力」以外の何物でもない。<br /> Leoliohttp://www.blogger.com/profile/18416372150101515630noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2951640737998321003.post-83975420844919872142011-01-03T05:04:00.003+09:002011-01-03T05:43:46.027+09:00プロデュースについて------------------------------------------------------------------------------------<br />巷ではAKB48の活躍が目覚しい。というか秋元康の活躍が目覚しい。<br />細かいことは全く知らないが、それでも彼は名プロデューサーだ。<br /><br />彼から学んだことは、やはり「シナリオ」は大事だということと、フェーズの見極めについて。<br /><br />世の中、何が起こるかわからないし、当初の想定通りに事が進むことはまずない。だから、その場その場で問題を解決する能力が大事。これは全くその通りで、問題解決能力は生きていく上で最も重要な能力のうちの一つ。ただ、これがたまに違う文脈で違うメッセージを孕みながら言われるときがある。即ち、何かをするときに、どうせ想定通りに行かないのだから、緻密なシナリオ作りに力を入れるのをやめろ、というメッセージだ。想定通りに事が進まないのは事実なので、時間配分のバランスという意味では一定の正しさはあるのだが、シナリオ作り、机の上での戦略作りは実際にはかなり重要だ。特に「プロデュース」において。<br /><br />秋元氏は恐らく相当に緻密な戦略をとっている。どのタイミングで何をするかは勿論、予めかなりの精度で現象を想定している。あとはフェーズを見極め、そのフェーズにフィットした打ち手を放つ。フェーズというのが大事な概念で、いつでももてる100%の力を出せばいいというものではない。勝てる戦略の下では、どの段階で何をすれば効果的かがある程度決まっている。ついつい「今」にフォーカスしすぎると戦略的枠組みからはみ出てしまうのだが、そこでぐっと冷静になることが重要。<br /><br />戦略・シナリオを練ること、そして、フェーズを見極めながら、それを冷静かつ俯瞰的な視点をもって実行すること、これがプロデューサーに求められる重要な能力の一つなのだと思う。<br /><br />ところで「プロデュース」というのは何もミュージシャンやアイドルだけが対象ではない。例えば、部下や後輩の育成もまたプロデュース以外の何物でもない。あらゆるビジネスパーソンに求められるスキルだ。もっと言えば、子育てもある意味プロデュース(注:個人的には子供は自由に育てたい)なので、多くの人が一生のうちにプロデュース活動を経験する。<br /><br />では、プロデューサーとして何が必要か?<br /><br />秋元氏には経験がある。昔「おニャン子クラブ」を手掛けたというだけではなく、彼はAKB48をプロデュースするだけの材料を持っている。だからこそ、戦略が立てられるし、フェーズを見極められる。問題解決能力がいくら高くても、成果を確りと出せる確率という観点では、彼には勝てない。<br />同じように、僕らも経験値を溜める必要がある。このときただ溜めるだけではダメ。そんなのは誰でもできる。常に、次回は自分が一から戦略を練るのだということを頭に置き、またフェーズの変わり目に対してアンテナを張る。将来の(プロデューサーとしての)頭の使い方から逆算して、自分の経験値を豊かに溜める必要がある。<br /><br />プロデューサー視点で仕事をすれば、将来のプロデュース活動に活きてくるもの。<br />くれぐれもプレーヤー視点だけで今の仕事を考えて機会損失をしないこと。自分への忠告。<br /> Leoliohttp://www.blogger.com/profile/18416372150101515630noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2951640737998321003.post-65743728304183239312011-01-02T23:59:00.000+09:002011-01-03T05:03:58.268+09:002011年のはじまり------------------------------------------------------------------------------------<br />明けましておめでとうございます。<br />細々すぎる更新頻度の本blogですが、今年も宜しくお願いいたします。<br /><br /><br />ここでは、簡単に昨年の振り返りと今年の抱負を。<br /><br />▼昨年<br /><br />一言で言うと、良くも悪くも静かな一年だった。<br />変化が少ないということは、記憶にも残りづらい地味な一年を意味しており、この点大いに反省必要。多少乱暴な生き方でいいので、もっとリスクテイク、及び「空気を読まない」が必要。<br />一方で、矛盾しているようだが、変化が少なかったことの一部の要因は確りと「収束」ができたこと。収束は昨年掲げた抱負でもあった。いろいろなものに興味を持ち、首を突っ込んでみる、所謂「発散」過程は必要だし、僕のような人間には楽しいプロセスなのでどうもそれを続けがちだが、発散プロセスは次に収束をもってきてこそ意味がある。この点、いたずらに手を出すことなく、ピントを絞れたのは良かった。それが無理せずできたのは、人生の波の中で去年が収束するには適切な時期だったからだろう。<br /><br /><br />▼今年<br /><br />正直なところ、今、ナチュラルに幸福だ。<br />環境はそれほど変わっていないので、おそらく自分の中で考え方とか生活のスタイルを少しずつ修正していく上で、バランスの良い地点を見出したからだと思う。ただ、何が本質的な要因で今幸福感が高いのか、それをもう少し明確にする必要がある。仮説はあるのだが、もう少し時間がないと核心にはせまれない。<br />人生の中でこういう瞬間は流れに身を任せるというか、変なことをしないことが大事だと思う。なので、少なくとも今年前半には、自分の人生に意図的な仕掛けを作用させることなく、様子をみてみることにする。過去にあまりなかった感覚なので、消極的と言えば消極的だが、むしろ意識的に「浮遊」したい。<br /><br />その上で、ほんのり具体的に Things to do を挙げるとすれば、以下2つ。<br /><br />(1)身辺整理<br /><br />昨年に引き続き、"simple"を常に意識する。<br />整理するべきものはいくらでもある。整理ができていない状態を維持することは、時間資源を固定費的に削っているのと同じ。また、成果も出ない。<br /><br />(2)協同<br /><br />何か感覚を揺さぶられたり、パッションが湧くような人と協同する。少数でいいので。例えば音楽でも、「すごい」人と一緒に何かをやるだけで揺さぶられる意識や感覚の振幅が違う。精神が中途半端だったりアマな人とはやってもダメ。それには自分の意識のテコ入れから。<br /> Leoliohttp://www.blogger.com/profile/18416372150101515630noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2951640737998321003.post-18785421840879412872010-12-19T02:37:00.004+09:002010-12-19T03:53:35.054+09:00就職難問題に思う------------------------------------------------------------------------------------<br />就職氷河期、なのだろうか。<br /><br />学生との付き合いはOB訪問程度。この目で見るサンプルこそ少ないが、今就職活動をしている平均的学生はある意味で可哀相だなと感じる。同時に、今起きている変化は何も学生だけに対してのものではないと認識。<br /><br />「就職氷河期」という言葉は非常にミスリーディングな言葉だ。あたかも、その時期が限定的であるかのように聞こえる。本当にそうだろうか?<br />日本を取り巻く環境はジリジリと変化していたが、リーマンショックがそれを一気に加速させた。そして顕在化した。企業は環境の変化を認めたのだ。そしてそれに手を打ち始めたのだ。切実だった。ただそれだけ。企業は生き残るため、変化に対応しなければならない。それだけのことだ。<br /><br />日本の大卒就職率は世界トップかトップクラスだ。失業率も他先進国に比べても低い。それでもその環境に対して不満を持つというのは、甘すぎるとしか言いようがない。ビジネスの世界は変化との戦いだ。変化を予想して早めに手を打つ。変化に順応する。変化を上手く利用する。そういうことが求められる。<br />変化に不満を持って終わりでは、その先は長くない。これは企業だろうがそこに勤める人だろうが、学生だろうが同じ。<br /><br />今就職活動をしている学生がある意味で可哀相だというのは、丁度過渡期であるが故に、余計な未練や幻覚に襲われているから。この変化を冷静に受け止め、アクションに繋げるのは、多くの学生にとってハードルが低いものではない。どうしても過去のプラクティスにしがみつき、自分の頭で考えること、信念を持ってオリジナルな動きをすることから逃げがち。自己防衛のために、環境の変化のせいにせざるを得ない。それが「就職氷河期」というマジックワードだ。社会人側もその思考を助長しがちで、変化を認めたくない大人が自分に対しても起きている変化だということに目を背けつつ、学生を憂う。<br /><br />もう一度言うと、今問題だとされる我が国の就職難は一時的なものではない。今後さらに加速することはほぼ間違いないと思う。何故かは、一つ冷静な頭で世界経済の動きと日本の位置を考えれば誰でも分かろう。日本企業の新卒採用制度はある意味素晴らしいが、行き過ぎていた。大卒就職率は異常だったのだ。あまりにも入り口が緩かった。必然性が低かった。変化に対応するため、企業が緩すぎたところから手綱を締めるのは至極当然のこと。次に変化の影響が出るのは、既に働いている人たち。これはただの順番の話にすぎない。<br /><br />だから学生たちは、企業への入り口のところでスクリーニングがきつくなっている今の状況を憂いてもしょうがない。企業に入ったところで遅かれ早かれ影響は出始める。肝心なのはそこじゃない。自分が学生だろうが、若手社会人だろうが、中間管理職だろうが、大事なのは、変化を見据え、動き、それをチャンスに変えることだ。企業自体にそれが求められる以上、その構成員である個人がそれを求められるのは当然。<br /><br />就職難と言われる今の状況を見ている高校生や大学1,2年生はそれなりに考えるだろう。準備もするだろう。それでいいと思う。社会人は、その変化を自分のものと捉え、意識を変えた人間は大丈夫だし、それをしなかった人間はいずれ苦しむ。どちらにしても、ちゃんと分かっている人には大した問題ではない。準備期間が少なかった、現・就職活動生は一番大変なのだろうが、上述の通り、どの道後になって直面する問題なのだと理解して今を頑張ればいい。<br /><br />状況の厳しさをただ嘆くだけの学生と、それを他人事のように報じるメディアの存在が情けなく思え、こんなことを書いた。環境は常に変化している。変化しているからこそ面白いんだ。変化するからこそチャンスがあるんだ。<br /><br />これを書いている自分も全く同じ状況にいる。新卒採用を過去に終えた人間のポジショントークではないので、念のため。<br /> Leoliohttp://www.blogger.com/profile/18416372150101515630noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2951640737998321003.post-89311004049383783912010-11-08T02:13:00.002+09:002010-11-08T02:40:08.736+09:00I Love TASCHEN------------------------------------------------------------------------------------<br /><a href="http://amazon.co.jp/o/ASIN/383650314X/leolioxamazon-22/ref=nosim" target="_blank"><img src="http://images.amazon.com/images/P/383650314X.09._PC_OU09_SCMZZZZZZZ_.jpg" alt="LINK" /></a> <a href="http://amazon.co.jp/o/ASIN/3836523450/leolioxamazon-22/ref=nosim" target="_blank"><img src="http://images.amazon.com/images/P/3836523450.09._PC_OU09_SCMZZZZZZZ_.jpg" alt="LINK" /></a><br /><br /><span style="font-weight:bold;">Architecture Now! 3, 4 <Philip Jodidio></span><br /><br />Architecture Now!シリーズを買い足した。4はだいぶ前から予約していたのだが、やっと手元に届いた。<br />まさに建築辞典。これだけハイクオリティーで、建築の「今」が詰まった本もなかなかないのでは?2冊並べると広辞苑なみのインパクトがある。<br />パラパラとページをめくるだけで、アイデアが湧いてきて、デザイン感覚が研ぎ澄まされる。建築というのは最高の機能物であり、芸術だ。いろいろなヒントが詰まっている。<br /><br />さて、本書を出版しているのはドイツの出版社TASCHEN.<br />僕が尊敬してやまない出版社だ。<br /><br />創業者のBenedikt Taschenは1980年、彼が18歳のときに小さな本屋を開いた。その後すぐに、Taschenは革命を起こす。彼は、art-bookが高すぎるということに問題意識を持ち、多くの人々の手に届くような価格で高品質な本を提供することを使命として出版活動を進めていったのだ。今でも企業として存続し、世界中の人にTaschenの本が愛されているのは、ひとえにそれが「良い仕事」であったからだ。<br /><br />TASCHENという出版社は僕にとって、好きなデザイン、建築関連の本を低価格、高品質で提供してくれる愛すべき出版社というだけでなく、仕事の仕方、世の中への価値の生み方を教えてくれるexcellent companyなのだ。<br /> <br />TASCHEN HP : <a href="http://www.taschen.com/">http://www.taschen.com/</a><br /> Leoliohttp://www.blogger.com/profile/18416372150101515630noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2951640737998321003.post-7177402851193824752010-10-31T23:54:00.003+09:002010-11-01T01:15:32.192+09:00ホリエモンの本------------------------------------------------------------------------------------<br /><a href="http://amazon.co.jp/o/ASIN/4198629668/leolioxamazon-22/ref=nosim" target="_blank"><img src="http://images.amazon.com/images/P/4198629668.09._PC_SH3_OU09_SCMZZZZZZZ_.jpg" alt="LINK"></a> <a href="http://amazon.co.jp/o/ASIN/4198630496/leolioxamazon-22/ref=nosim" target="_blank"><img src="http://images.amazon.com/images/P/4198630496.09._PC_SH3_OU09_SCMZZZZZZZ_.jpg" alt="LINK"></a><br /><br /><span style="font-weight:bold;">①拝金 <堀江貴文></span><br /><br />何かと話題になっている『拝金』を読んだ。<br />フジとライブドアのバトルをメディアが囃し立てたのは記憶に新しいが、実はけっこう前の話。今やリーマンもこの世にはない。<br />当時ホリエモンという人を何か痛快に感じたのは正直な感覚として残っている。そして、最終的に逮捕されたときには残念な気持ちになった。何と言うか、日本に。「出る杭」がどうのという諺はあるが、そういうシンプルな教訓以外にもいろいろ学ぶことがあった一件だったと思う。<br />そんなことを懐かしみつつ、最近またTwitterでよく発言を見るようになったホリエモンの小説ということで単純に興味が湧いたのだ。<br /><br />面白かったと思う。小説としてどうこうという論調はあるが、そんなのは抜きにして、中身が面白いと思った。ホリエモンという人は本当にオブラートに包むということをしない。まぁ相対比較の話だが。考え方がくっきりしていて良い意味で分かりやすい。多様な考え方を認められない類の人にとってはある意味ハラワタが煮えくり返るような人物なのかもしれないが、僕はそうではないので、単純に楽しめるし、学べる。<br /><br />話としては、あの事件の裏側をリアルかつスピーディーなストーリーとして仕上げたものだが、こういう本を小説として出版するところに、ホリエモンの人間らしさを感じた気がする。この本には、マスコミによって不本意に作られすぎたホリエモンという拝金主義キャラクターの誤解をどうにか解きたい、自分の本当の信念を知ってもらいたいというホリエモン自身の願望がこれでもかと詰まっている気がする。実際、この小説の主人公「優作」に自分を重ねて読んでいけば、同じような結末を迎えるとまではいかなくても、共感できる部分が全くないといことはないだろう。むしろ、だからこそ、当時あれだけホリエモンは一定層から支持されたんだと思う。<br />僕自身、当時から、別にホリエモンが嫌いというわけではない。<br /><br /><br /><span style="font-weight:bold;">②君がオヤジになる前に <堀江貴文></span><br /><br />こちらは新刊。併せて読んだ。<br />こちらは、小説とは違って、極端さが全面に出ている。<br />もちろん、ホリエモンの本なのだからそういう前提で買っているし、歓迎。<br />そもそも、自分にとって極端と思える内容の方が学びや気づきは多いし、自分の思想と一致するような自己啓発本を精神安定剤的に読むよりは全然生産的。<br /><br />本書を買ったのは、表紙イラストが「カイジ」や「アカギ」の福本さんだったことが大きい。ホリエモン×福本さん、というのは絶対面白いだろうな、と。実際、本としては、ざっくりとした感じだったが、軽い文体の中にはけっこうエッセンスがあったりする。全体としては過激で乱暴な感じの本だが、そこからどういう情報と学びを得るかは読者次第。そういうことだ。<br /><br />本書のまえがきにある定義には納得。というかここは常日頃考えていることと完全に一致。定義というのは次の二つ。<br /><br />一つは、<br />「オヤジとは年齢的なものではない。あらゆることを、より良き方向へ改善しようとすることを放棄してしまった者たちへの表現だ。」(P2)<br /><br />もう一つは、<br />「思考停止とは安定を求め、自分の皮膚感覚や感情、生き方そのものに、こだわりを捨てるところから始まる。」(P4)<br /><br />このオヤジのことを僕はオッサンと読んでいる。何も男に限らない。僕が結婚したくない唯一のタイプは、幸せになることを放棄してしまった女性、幸せになるための努力を怠る人。そういう人とパートナーになっても2人でいる意味はないのかな、と。<br /><br /><br />内容の話をすると、個人的に面白かった部分は以下3点。<br /><br />・「ここを逃がしたら後はない」という発想は、もっと先にあるはずの限界を、自ら近くに引き寄せてしまっているのだ。(P63)<br /><br />背水の陣というスタンスは大事だし、それが助けになることは多いが、逆にこういう考え方も面白いな、と。強欲的なようでナチュラル。そんな感覚。<br /><br /><br />・どうやって仕事の幅を広げればいいのか。ひと言、仕事先に「お客さんを紹介してください」と言えばいい。(P86)<br /><br />これはなかなかできない。恥だとか、プライドだとか、常識だとか、そういうものが邪魔してできないだけ。それをシンプルにできる人は強いなと思う。謙虚とかそういうのじゃない。強さだ。<br /><br /><br />・(移動には電車でなく)タクシーを使え。タクシーに平気で乗れるぐらいまで、時給をアップさせろ。(中略)極論すれば、もしタクシー代も出せないよな仕事をしているのなら、その仕事には何の価値もないのだ。(P121)<br /><br />これだけ読めばインパクトが強いが、なるほどな、と思った。タクシー云々の問題ではなくてマインドの問題。時間という資源に無頓着なうちは青い。ここは非常に勉強になった。勉強というか刺激か。<br /><br /><br />最後に、本書が荒削りだが面白いのは、ホリエモン自身の「迷い」が入っていること。98%のことには思うところをズバズバと断定口調で書いているが、2%の部分に迷いが入っている。だからこそ面白い。<br /><br />P136に、こうある。<br />「僕は君の考え方に共感はできない。しかし、君はおそらく、僕の知らない幸せをこれからも生きていけるのだろう。」<br /><br />その通り。どういう風に幸せに生きていくかは人それぞれ。だから幸せな人はその道を行けばいいし、逆にくすぶっている人は本書のような本を読んで極端な考えに触れるのもいい。<br />ホリエモンも幸せとか成功とかに貪欲だが、貪欲であればあるほど、不安だし、実は心の底で迷いがあるのだろう。そういう意味で僕らと何ら変わりはない。<br /> Leoliohttp://www.blogger.com/profile/18416372150101515630noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2951640737998321003.post-58141921063282759192010-10-23T23:59:00.001+09:002010-10-24T00:53:01.403+09:00振り子の話------------------------------------------------------------------------------------<br />ろくに実家にも帰らず、電話もたまのたまにしかしない親不孝息子なのだが、前に電話をしたときに母からいいアドバイスを貰った。昔から徳がある、というかよく僕のことを分かっている、そういう母親だ。<br /><br />以下は、貰ったヒントを自分の中で咀嚼して腹に落としたもの。<br /><br /><br />人生に出てくる振り子の話。<br /><br /><br />人は生涯で、いろいろなものに興味を持つし、いろいろな願望を持つ。<br />いろいろな人生の歩み方があるとも思っている。<br /><br />特に、今いる環境とか生き方と対極にあるようなものに憧れることは多い。<br />今日これがいいと思えば、明日は別のものがいいと思えたりもする。<br /><br />振り子のように、あっちへ行ったりこっちへ行ったり、何かを模索する。<br /><br />時に振り子の対極へジャンプすることは大事かもしれない。<br />リスクを取って何かに挑戦する、人生の舵を自分で大きく切っていく。<br /><br />ただ、そのタイミングというのは難しいし、自分で答えを見つけることはできないのかもしれない。<br /><br />だから、主体的な舵切りだけでなく、「自然に身を委ねる」ということも大事。<br /><br /><br />振り子の揺れは、あるとき自然と収束していく。<br /><br /><br />振り子の振幅があまりに大きいのは、まだ自分の中で整理ができていない証拠。<br />あれこれ迷ったときは、ちょっとほっといてみる。自分の振り子を一歩引いて見てみる。焦らない。それがいい人生のための一つのエッセンス。<br /> Leoliohttp://www.blogger.com/profile/18416372150101515630noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2951640737998321003.post-43282232224270281002010-10-12T01:57:00.002+09:002010-10-12T03:01:51.158+09:00ブラック・スワン------------------------------------------------------------------------------------<br /><a href="http://amazon.co.jp/o/ASIN/4478001251/leolioxamazon-22/ref=nosim" target="_blank"><img src="http://images.amazon.com/images/P/4478001251.09._PC_OU09_SCMZZZZZZZ_.jpg" alt="LINK"></a> <a href="http://amazon.co.jp/o/ASIN/4478008884/leolioxamazon-22/ref=nosim" target="_blank"><img src="http://images.amazon.com/images/P/4478008884.09._PC_OU09_SCMZZZZZZZ_.jpg" alt="LINK"></a><br /><br /><span style="font-weight:bold;">ブラック・スワン (上)・(下) <ナシーム・ニコラス・タレブ></span><br /><br />この仕事をしているのにも関わらず、今になってようやく読んだ話題作『ブラック・スワン』。<br />雑誌などでも大流行だったので概要は知っていたが、あらためてしっかり読むとなかなか面白い。<br />論じられていることは非常にシンプルで、核心は下巻にある。これだけの内容でこの分量の本にできる著者は書き手として良くも悪くも、凄いなと思う。<br /><br />本論はわかるのだが、本書の各論は結構難しい。特に前提知識のない人が、ある程度以上のスピードで読むと、わけが分からなくなるはず。基本的な統計学の知識があって、さらに不確実性(リスク)について普段から興味があり、考えているという人向け。まあでも、リスクというのは、世の中だったり人生だったりの中でかなり大事な要素であることは間違いないので、そういう意味では万人が考えて読むような本なのかもしれない。<br /><br />ちなみに、原文を読んだわけではないが、訳文がどうもしっくりこない。読みづらい。本書を訳すのはかなりしんどそうだが…。<br /><br />さて、内容に関して。ベル型カーブでリスクを捉え、ありえない確率の事象が起きたときには、後講釈をつけながら、正当な計算をしていたのに、仕方がなかった、と言って思考停止することに対する警鐘。これが主な主張で、最終的には、「自分でつくったゲームなら、だいたいは負け犬にはならない。」に行き着く。<br />さらに引用すれば、<br />「ありえないことが起こる危険にさらされるのは、黒い白鳥に自分を振り回すのを許してしまったときだけだ。自分のすることなら、いつだって自分の思いのままにできる。だから、それを自分の目指すものにするのである。」(下巻p218)<br />ということになる。<br /><br /><br />その他記憶に残った各論を抜き出しておく。<br /><br />「救われた命は統計だ」(上巻p206)<br />これは同じことを常々感じていた。100万人が救われる薬があるが、100人には強い副作用が出るとしよう。副作用の被害者の弁護士は医者や製薬会社に噛み付き、メディアは深刻な顔をしてストーリーを語る。この薬で救われた人の利害はどこへいったのか。日本は薬が世に出るのに非常に時間のかかる国だ。新しい治療法についてもしかり。流行りの「何が正義か」の話にもなってしまうが、こういう議論に歪みがあってはならないと思う。<br /><br /><br />「最初にいるギャンブラーの母集団全体で見ると、ほぼ間違いなく誰か一人は、運だけですごい成績を上げてみせるだろう。」(上巻p218)<br />感覚的には不思議な現象。友達が、2の40乗人が参加するじゃんけんトーナメントで優勝したことを考えると、それは凄いことだと思う。どれだけ偶然が重なったのか。奇跡だ。ただ、視点を変えて、主催者側にとって、そういう奇跡の優勝者が生まれる確率は1だ。もちろん人を特定するか否かという話なので、確率の考え方としてどこもおかしなところはないのだが、この「基準点」の発想は重要。<br /><br /><br />「公平なコインがあると思ってくれ。つまり投げたときに表が出る確率も裏が出る確率も同じだ。さて、99回投げたら全部表だった。次に投げたら裏が出る確率はどれだけだろう?」(上巻p226)<br />これは僕が大好きな問いだ。<br />優秀なギャンブラーの答えは「ほとんどないよ」だ。つまり、次も表に賭けるに決まってる。<br />これはギャンブルにおいてあまりにも基本的で、頻出するシーンだ。<br />「そろそろさすがに裏じゃないかな。これだけ表が出るなんて確率的に奇跡なんだから」といって裏に賭けるような人はすぐさまギャンブルをやめた方がいい。本書で言うような話はおろか、古典的な確率の考え方すらわかっていない。<br />「50%。あくまでも1回1回の試行は独立だ。」これは学校の勉強を頑張った人の教科書通りの解答。並だ。でもギャンブルでは勝てない。<br />そもそも、99回投げて99回表が出ている時点で、コインが公平だという仮定そのものを疑うべき。<br /><br /><br />「生まれつき人間は、外れ値、つまり黒い白鳥を過小評価する性質が備わっている」<br />「人は異常な事象、とくに具体的な姿を持った異常な事象を過大評価する場合がある」(上巻p254)<br />これは保険会社の儲けの源泉。行動ファイナンスの分野には非常に興味がある。世の中の少なくない仕組みがこれを利用している。仕掛ける側は、いかに黒い白鳥をリアルに想像させるか、そこだ。<br /><br /><br />「人間はそんな非対称性に振り回される犠牲者なのだ。うまく行けば自分の能力のおかげだと思い、失敗すれば自分ではどうにもできない外生的な事象、つまりまぐれのせいにする。」(上巻p273)<br />これも不思議な現象だ。自己の精神保護のために人間に備わった思考回路なのだろう。もちろん、僕自身もその恩恵にあやかっている。ただ、この仕組みを客観的に認識しておくことは別途必要だ。<br /><br /><br />「投機的なベンチャー企業より、有望な株式市場、とくに安全な優良株に不安を感じる。後者は見えないリスクの代表だ。」(下巻p215)<br />見えるリスクを主体的にとるか、見えないリスクを受動的に取らされるか。多くの人はこの違いを感知することもなく、見えるリスクを避け、見えないリスクを取っている。これも非常に的を射ている。それを知らずにリスクの本質など語れない。<br /> Leoliohttp://www.blogger.com/profile/18416372150101515630noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2951640737998321003.post-41379051975932805672010-10-09T23:57:00.000+09:002010-10-10T05:11:31.341+09:00欧州経済本------------------------------------------------------------------------------------<br /><a href="http://amazon.co.jp/o/ASIN/402330445X/leolioxamazon-22/ref=nosim" target="_blank"><img src="http://images.amazon.com/images/P/402330445X.09._PC_OU09_SCMZZZZZZZ_.jpg" alt="LINK"></a> <a href="http://amazon.co.jp/o/ASIN/4883927091/leolioxamazon-22/ref=nosim" target="_blank"><img src="http://images.amazon.com/images/P/4883927091.09._PC_SH3_OU09_SCMZZZZZZZ_.jpg" alt="LINK"></a><br /><br /><span style="font-weight:bold;">①衝撃!EUパワー <大前研一></span><br /><br />昨年11月末に発行された、一応大前さんの欧州関連最新刊。昔から欧州に関してはPositiveな見方をしているようだが、本書も同様。欧州経済の教科書のような内容で、様々なデータをつなげて、一本のPositiveストーリーを描いている。筋は通っていて、ストーリーテリングも申し分ないのだが、この本の内容・考え方だけを丸呑みするのは問題がある。<br /><br />大前さんの本としては、あまり光るところはなかったが、とりあえず欧州経済の概要を知るにはいいかもしれない。一つ面白かったのは、ユーロを「行きはよいよい、帰りは怖い」通貨だと表現している部分。財政規律を守れず制裁金を課せられ、ユーロから離脱することになる国があるとしよう。これだけ、経済にユーロが浸透してしまっているのだから、国として独自の通貨を発行し直したところで、流通通貨も決済通貨もしばらくはユーロのまま。そんな状況では当然に独自通貨は市場で見放され、価値を失うことになる。<br /><br />欧州経済自体は全く侮れないし、ビジネスのマーケットとしても切るわけにはいかない。ただ、統合通貨としてユーロがこれからもうまくいくかどうかという点に関しては、正直グレーな気もする。行方や如何に。<br /><br />現状、引き続き欧州各国の信用不安が続いているが、本書から1年が経とうとする今、大前さんは欧州をどう見るのだろうか。<br /><br /><span style="font-weight:bold;">②本当にヤバイ!欧州経済 <渡邉哲也></span><br /><br />大前さんの方がPositiveサイドなので、ほとんど同時期に発行されたNegativeサイドの本書も併せて読んだ。勝間さんではないが、本書に関してはAmazonのレビューはひどいなという感じ。内容のほとんどがネット上のニュースの引用で、そこに簡単な解説をつけただけのもの。時系列に永遠と記事の引用が続く。あまりにもストーリー性に欠くし、唯一一貫性があるのは、Negativeニュースを集めているという点のみ。今回の僕の利用法のように、Negativeニュースをざっとさらうのなら良いが、一冊の本としてこれはどうなんだろうと思ってしまう。<br /><br />世のニュースの半分はNegativeニュースなわけで、こういう風に集めるのなら、どこの国についても、「本当にヤバイ!○○経済」という本が書けてしまう。<br /> Leoliohttp://www.blogger.com/profile/18416372150101515630noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2951640737998321003.post-41831451320866373732010-09-20T20:41:00.002+09:002010-09-20T21:21:56.277+09:00DBAというデザインファーム------------------------------------------------------------------------------------<br /><iframe src="http://player.vimeo.com/video/9360615" width="400" height="225" frameborder="0"></iframe><br /><br />DBAというNYのデザイン&プロダクト会社が面白い。<br />上のムービーはDBAのプロダクトの一つ、環境に優しいペン。<br />高々ペンの広告なのだが、美しく、非常に訴求効果が高い。<br />HPの方もなかなかのデザイン。日本で言うと深澤直人がディレクターを務める「±0」とかにブランドの雰囲気が似ている。<br /><br />DBAのprofileから引用すると、<br />DBA’s wares are distinguished by an honest simplicity and a heightened sensitivity to user needs.<br />だそうだ。<br /><br />因みに、±0の方はHP内にこんなことが書いてある。<br /><br />---QTE---<br />±0。<br />プラスでもなく、マイナスでもないこと。<br />必要十分なこと。<br />見たことないはずのモノなのに、なぜかしっくりときてしまうこと。<br />きわめてノーマルなカタチなのに、なぜか魅きつけられてしまうこと。<br />こういうのが欲しかったんだ、って初めて気づくこと。<br /><br />でも、そういう出逢いって意外と少ないもの。<br />世の中にはモノがあふれているのに。<br /><br />だから、±0は、<br />いったんすべてを±0にリセットします。<br />そして、みんながほんとうに欲しかったモノを見つけだし、<br />デザインという知恵を使って、<br />ひとつひとつカタチにしていきます。<br />こういうのが欲しかったんだ、って言ってもらいたいから。<br />---UNQTE---<br /><br /><br />こういう普遍的なプロダクトデザインの追求ってワクワクするね。<br />ブランド価値の問題は難しいんだけど、できれば、マスにリーチして欲しい。その点、ちょっと形は違うけれど、ユニクロや無印は凄い会社だなと思う。<br /> <br />DBA<br /><a href="http://www.dba-co.com/#about-dba-redirect">http://www.dba-co.com/#about-dba-redirect</a><br /> Leoliohttp://www.blogger.com/profile/18416372150101515630noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2951640737998321003.post-6456780280304691162010-09-19T23:59:00.000+09:002010-09-20T04:57:42.030+09:00ライト、ついてますか------------------------------------------------------------------------------------<br /><a href="http://amazon.co.jp/o/ASIN/4320023684/leolioxamazon-22/ref=nosim" target="_blank"><img src="http://images.amazon.com/images/P/4320023684.09._PC_SH3_OU09_SCMZZZZZZZ_.jpg" alt="LINK"></a> <a href="http://amazon.co.jp/o/ASIN/4484101017/leolioxamazon-22/ref=nosim" target="_blank"><img src="http://images.amazon.com/images/P/4484101017.09._PC_SH3_OU09_SCMZZZZZZZ_.jpg" alt="LINK"></a><br /><br /><span style="font-weight:bold;">①ライト、ついてますか -問題発見の人間学<br /> <ドナルド・C・ゴース / ジェラルド・M・ワインバーグ></span><br /><br />ワインバーグの古典。前から気になっていたので読んだ。<br />問題をどう定義するか、そもそも挑んでいる対象は解決すべき問題なのかどうか…など、問題を解くプロセスが1から始めるとするならば、プロセス0について主に論じた本。例が面白いのだが、かなり真剣に読まないと、何だか良く分からない…ということになる。表現が平易ではないだけでなく、内容もなかなか難しい。<br /><br />誰の問題なのか、という視点の話と、問題解決による新たな問題の発生、という連鎖の話が特に参考になった。「問題」を、「認識された状態と望む状態の間の相違」と捉えると、ある問題を解くために状態を変えることは、即ち、また別の問題を発生させることだというのだ。問題解決はほとんどの場合で問題の転嫁に等しく、この転嫁先の問題は大抵無意識的に作られる。<br /><br />「すべての解答は次の問題の出所」(p53)<br />「新しい視点は必ず新しい不適合を作り出す」(p65)<br /><br />この2つの引用に凝縮されたポイントは日々の仕事でも生活でも意識すべき点。問題解決は気持ちのいい作業であることが多く、それ故にアフターケアを忘れがち。油断せぬよう、肝に銘じようと思う。<br /><br />また、本書内で著者が「追って書き」という形で補足している部分が実は一番興味深かったりした。<br />2つ、要旨をメモしておく。<br /><br />1. 「問題の出所はもっともしばしばわれわれの自身の中にある」(p118)<br />著者らの経験によると、問題が実は問題解決者自身に起因する割合は5割以上だそうだ。<br /><br />2. 問題解決者が冒す危険<br />「問題解決に目を奪われるあまり、人は自らが解答を道徳的に容認できるかどうか考えるのを忘れる。」<br />「われわれの分野では、自分自身に対して真実であろうと思うなら、解答に、いや問題定義にすら、近づいて感受性が鈍り出す以前に、その道徳的側面について考えてみる必要があるのだ。」<br />「問題解決は決して道徳的に中立の活動ではない」<br />(p160)<br /><br /><br />問題解決、ロジカルシンキング系の本をいろいろと読んだ人は、こういう古典を読むのもいいかもしれない。<br /> <br /><br /><span style="font-weight:bold;">②20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義<br /> What I Wish I Knew When I was 20 <ティナ・シーリグ></span><br /><br />よく売れた本のようだが、内容はかなりシンプル。<br />今まで読んだ自己啓発本にいろいろな部分で似ている。ユダヤ人大富豪の教えにも似ている。<br /><br />何点か簡単にメモをして終わりにしよう。<br /><br />・リスクもいろいろ。何をリスクと感じるかは人それぞれ。ほとんどの起業家には大きなリスクを取っているという自覚はない。<br /><br />・「自分は、自分の会社と一体ではないし、製品と一体でもない。往々にして同一視しがちだが、失敗したからといって自分が失敗したわけではない。あるいは成功したときですら、自分の成功ではない。会社や製品は失敗することがあっても、自分が失敗者なのではない」(p118)<br /><br />・「生きることの達人は、仕事と遊び、労働と余暇、心と体、教育と娯楽、愛と宗教の区別をつけない。何をやるにしろ、その道で卓越していることを目指す。仕事か遊びかは周りが決めてくれる。当人にとっては、つねに仕事であり遊びでもあるのだ。」(p121)<br /><br />・「世の中にはたった50人しかいない」(p163)<br />人生においては、おなじ人が役割を変えて何度も登場するということの例え。出会った人、関わった人を大切にしよう、という話。<br /><br />・交渉のカギは、参加者全員にとって最大限に有利な結果を引き出せるように、全員の利害を探り出すこと。相手のことを確りと理解することなしに、win-winな状況など生み出せない。biasを振り払って、(多くの場合に存在する)共通の利益についてもっと考えるべき。<br /><br />・「何かをしようとするのと、実際にするのでは大違い」(p193)<br /><br /><br />プロジェクトの合間など、ふとしたときに読むといいかもしれない手軽な本。<br />やはり今の時代、売れるのはポジティブな本のようだ。<br /> Leoliohttp://www.blogger.com/profile/18416372150101515630noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2951640737998321003.post-56545472232895840192010-09-18T02:25:00.006+09:002010-09-18T04:10:26.375+09:00PG-BIKES------------------------------------------------------------------------------------<br /><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh1inD9-ahZ0I8skmjIiAGaLzla6goYpUawhQjkaVlULaqEfHxlEd8bsKTR486FXXPbdbpRxuoFGPqPRzS9NhuuQ6WClpm0zv34_9ANMcIsRintfc8M0EI6GaMTQRVRtYl0nRDT4-YuYO0/s1600/PG_Hybrid_Big.jpg"><img style="display:block; margin:0px auto 10px; text-align:center;cursor:pointer; cursor:hand;width: 400px; height: 185px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh1inD9-ahZ0I8skmjIiAGaLzla6goYpUawhQjkaVlULaqEfHxlEd8bsKTR486FXXPbdbpRxuoFGPqPRzS9NhuuQ6WClpm0zv34_9ANMcIsRintfc8M0EI6GaMTQRVRtYl0nRDT4-YuYO0/s400/PG_Hybrid_Big.jpg" border="0" alt="" id="BLOGGER_PHOTO_ID_5517946873012770402" /></a><br />最近チャリが欲しい。<br />高機能なチャリでもなく、安いチャリでもなく…かっこいいチャリだ。<br />気になっているのが、ドイツのこれ。<br /><br />PG-BIKES<br /><a href="http://www.pg-bikes.com/epages/PGBikes.sf/en_GB/?ObjectPath=/Shops/PGBikes/Categories/Bikes">http://www.pg-bikes.com/epages/PGBikes.sf/en_GB/?ObjectPath=/Shops/PGBikes/Categories/Bikes</a><br /><br />チャリの歴史とか知らないけど、何だかクラシカルさと斬新さを兼ね備えたデザイン。<br />"CUSTOM BIKES"を見ると、これだけ前後に長くて乗り辛いだろ…というものも多いが、そこがいい。なかなかない。<br /><br /><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjAwsGgYHvpYYDvh22zq1Ij_V4uqYIRtyWOA2WlUWDlB0lPZcqd24DsKK8p8A2otW_KMSRzj6MUeatn-ytguSk3g2d2HXXG-7EPTTjivZxc-dasKgmuOpqY5_MBX5mnbn6-GdbX6KzlHsU/s1600/handmade_1.jpg"><img style="display:block; margin:0px auto 10px; text-align:center;cursor:pointer; cursor:hand;width: 240px; height: 152px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjAwsGgYHvpYYDvh22zq1Ij_V4uqYIRtyWOA2WlUWDlB0lPZcqd24DsKK8p8A2otW_KMSRzj6MUeatn-ytguSk3g2d2HXXG-7EPTTjivZxc-dasKgmuOpqY5_MBX5mnbn6-GdbX6KzlHsU/s400/handmade_1.jpg" border="0" alt="" id="BLOGGER_PHOTO_ID_5517953065378154386" /></a><br />特殊な形のフレームは Handmade in Hungary というのも好感。<br />作り手の気持ちの入ったプロダクトっていいです。<br /><br />プライスはピンキリだが、1,000ユーロ以内のものも多い。ユーロ安の今は特に買い。なんと59,500ユーロという驚きの Electro Bike もあり。もはやチャリの領域を越えている。<br /><br />実はwebsiteをパッとみると欧州外へモノが出るかどうかあやしい。<br />要mail<br /> Leoliohttp://www.blogger.com/profile/18416372150101515630noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2951640737998321003.post-15046189330362281192010-09-06T03:02:00.002+09:002010-09-06T03:32:50.911+09:00人生の評価についての極論------------------------------------------------------------------------------------<br />今、この夜中にふと思ったことについて記録する。<br /><br />人が自分の人生をどう捉えるか、どう評価するかについて。<br /><br />人生の成功とは何か、幸福な人生とは何か。<br /><br /><br /><br />今日一日に関する2つの考え。<br /><br />①今日という日は明日を含む未来(の幸せ)のためにある。<br /><br />②今日一日が幸せであること、それが重要。明日のために今日があるわけではない。<br /><br /><br />①の場合、何か未来のターゲット(不明確でもいい)のために今日我慢する、ということが起こりうる。<br />逆に②は未来ではなく今日にウエイトを置く。判断の拠り所が決定的に違う。<br /><br />①の考えは、極論すれば、死の一時点での評価が即ち人生の評価だとみなしているに等しい。今日が明日または未来の一時点のためのものだと定義すれば、その行き着く先は人生の終わり、死の一時点となる。つまりは、人生を構成する全ての時間は死の一時点のためにある、ということになる。そうすると、死の一時点で自分の人生を振り返って、またその瞬間の感覚として何を思うか、それこそが人生の評価となる。そこで「良い人生だった」と思えれば、その人生はその人にとって本当に良いものだったと言えるのかもしれない。<br /><br />一方、②の考えは、極論すると、人生の評価点は生きている時間全てとなる。しかも重要な点は、それが人生の時間軸上のどの地点かに関わらず、全て同じ重み付けで評価されるということ。<br /><br /><br />普通の場合、上記の2つの考えはある程度ミックスされていることが望ましいと思うし、実際そうであることが多い。ただ、その調合割合は人それぞれ。自分なりに人生の評価法について考えておくことは無駄ではない。①の場合、より大きなリターン(成果)を生む可能性がある、が、リスクも大きい。突然人生が終わり、評価点が訪れたとき、自分の人生の幸福度を過小評価してしまうかもしれない。②であれば、どの瞬間に人生が終わっても、評価はそれまでの全期間について行われるため、最終評価のぶれが小さい。ただ、その日暮らし的な生き方になることは否めない。<br /> <br /><br /><br />あなたはあなたの人生をどのようにして評価するのだろうか?<br /><br />そして、あなたは今、今日をどのようにして過ごすのだろうか?<br /> <br /> Leoliohttp://www.blogger.com/profile/18416372150101515630noreply@blogger.com2tag:blogger.com,1999:blog-2951640737998321003.post-59121576792019786542010-08-27T23:45:00.004+09:002010-08-28T04:15:35.470+09:00野村不動産 "PROUD" CMの風景------------------------------------------------------------------------------------<br /><object width="384" height="231"><param name="movie" value="http://www.youtube.com/v/EVoI8DLe20g?fs=1&hl=ja_JP&rel=0&color1=0x2b405b&color2=0x6b8ab6"><param name="allowFullScreen" value="true"><param name="allowscriptaccess" value="always"><embed src="http://www.youtube.com/v/EVoI8DLe20g?fs=1&hl=ja_JP&rel=0&color1=0x2b405b&color2=0x6b8ab6" type="application/x-shockwave-flash" allowscriptaccess="always" allowfullscreen="true" width="384" height="231"></embed></object><br /><br />最近のTVCMでいいなと思うのが、野村不動産の"PROUD"のCM.<br />シリーズもので、世界の様々な美しい風景を物件のイメージに結び付けている。<br /><br />最近の名目円高もあり、どこか旅行にでもいきたいところだが、このクロアチアにあるプリトヴィツェ湖群国立公園はいつかぜひ訪れたいと思う。美しすぎる。<br /><br />"PROUD"のCMシリーズはなかなかチョイスが良くて、<a href="http://www.proud-blog.net/blog/tv_cm/" target="_blank">公式ブログ</a>にあるように、以下のような場所をCM題材にしてきた。<br /><br />・デンマーク / フレデリクスボー城<br />・イタリア / カゼルタ宮殿<br />・イタリア / アマルフィ<br />・ニュージーランド / ロトルア<br />・ニュージーランド / ミルフォードサウンド<br />・ブラジル / 国会図書館<br />・ギリシャ / ザキントス島<br />・スペイン / バルセロナ<br />・アメリカ / モニュメントバレー<br />・アメリカ / ホワイトサンズ<br />・アメリカ / アリゾナ<br />・アメリカ / ハワイ<br /><br />さらに、音楽がいい。<br />名曲「Someone To Watch Over Me」が上質な感じを与える。<br />因みにこの曲はかなり好きで、特にビル・エヴァンスの以下CDが好き。<br /><br /><a href="http://amazon.co.jp/o/ASIN/B00002EPJH/leolioxamazon-22/ref=nosim" target="_blank"><img src="http://images.amazon.com/images/P/B00002EPJH.09._PC_SH10_OU09_SCMZZZZZZZ_.jpg" alt="" /> </a><br /><span style="font-weight:bold;">The Melody At Night, With You</span><br /><br />こういう上質なCMは好きだし、ブランドイメージの醸成に非常に効果的だと思う。<br />公式ブログの中でも以下のようなコメントが寄せられている。<br />いい仕事だと思うし、手本になる。<br /><br />「こんな素敵なCMを作る会社にも興味がわきます」<br /><br />「すばらしいCMに感動しました。製作者のセンスに拍手!」<br /><br />「もう今まで見たCMの中で、3つの指の中に入るくらい印象の良いCMです。」<br /><br />「こんなに素敵なCMを提供している会社のマンションにぜひ住んでみたいと思いました。」<br /><br />「商品やタレントを前面に出した、目や耳(そして心)に心地良いとはいえないCMが多いなかで、PROUDのCMは、上質な映像と音楽をそえて、心の安らぎと平穏に立ちかえる時間を提供してくれる、ふとした精神の保養のようなものです。」<br /><br />「PROUDが提示する生活の価値観と、撮影地の空気感が醸す世界観との調和に、理想の世界を見るようです。」<br /><br />「これをコンセプトにしたプラウドの建物にとても興味が湧いてきました。」<br /><br /><br />やはり映像とか音の力は凄い。<br /><br />最後はおまけで、アマルフィ編を載せておく。<br />今のところ、僕の一番好きな街なので。<br /><br /><object width="384" height="308"><param name="movie" value="http://www.youtube.com/v/6xtnimKpKBE?fs=1&hl=ja_JP&rel=0&color1=0x2b405b&color2=0x6b8ab6"></param><param name="allowFullScreen" value="true"></param><param name="allowscriptaccess" value="always"></param><embed src="http://www.youtube.com/v/6xtnimKpKBE?fs=1&hl=ja_JP&rel=0&color1=0x2b405b&color2=0x6b8ab6" type="application/x-shockwave-flash" allowscriptaccess="always" allowfullscreen="true" width="384" height="308"></embed></object><br /> Leoliohttp://www.blogger.com/profile/18416372150101515630noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2951640737998321003.post-75666670174835810212010-08-16T03:20:00.001+09:002010-08-16T03:23:02.804+09:00Zen Design------------------------------------------------------------------------------------<br /><a href="http://amazon.co.jp/o/ASIN/4894713993/leolioxamazon-22/ref=nosim" target="_blank"><img src="http://images.amazon.com/images/P/4894713993.09._PC_OU09_SCMZZZZZZZ_.jpg" alt="LINK"></a> <a href="http://amazon.co.jp/o/ASIN/4532193427/leolioxamazon-22/ref=nosim" target="_blank"><img src="http://images.amazon.com/images/P/4532193427.09._PC_OU09_SCMZZZZZZZ_.jpg" alt="LINK"></a><br /><br />このところ、本を読みっぱなしにしていたが、かなり久しぶりに読書メモ。少しでもいいから書くようにしよう。<br /><br /><span style="font-weight:bold;">①プレゼンテーションzen デザイン <ガー・レイノルズ></span><br /><br />前作も読んだが、きっと眺めるだけでも楽しい、と思って購入。<br />本書はスライドの魅せ方・作り方について細部にわたって指南する本。相変わらずデザイン専門書のように美しい構成。<br /><br />僕の場合、本書で「意識をしろ」と書かれていることについては、幸いすでに大抵理解している。それはデザインという営みが好きだから。ただ、それを実際に自分のアウトプットに反映させられるか、美しいスライドを作れるか、それは話が別だ。デザインは頭で理解して全てが終わるものではない。日々何に注意を払って過ごしているか、どういうものに刺激を受けているか、どういうデザイン、アートを見ているか…そういうものが全てアウトプットに響いてくる。つまりは一朝一夕ではマスターできないもの。<br />但し、プレゼンテーション用スライドのデザインをより良いものにするという目標を立てたとき、本書のような本を読むことは目標達成への近道となる。いいもの、洗練されたものを数多く見ることによって、それが肥やしになるからだ。特に、本書では実際のスライドデザインが数多く出てくる。<br /><br />最近、堅苦しい会社の中でも、チャンスがあれば意識的にプレゼンテーションzenやアップルのような趣向のスライドを作るようにしている。美しいスライドを作るのは楽しいし、またプレゼンテーションとしてもやはり高い効果を生むからだ。<br />プレゼンテーションではよく「コンテンツ」と「デリバリー」ということが言われる。両方大事で、いい内容でも伝え方が下手ではしょうがないということ。僕は最近この「デリバリー」に内包される要素として「リテンション(retention)」を意識するようにしている。伝えたものをどれだけ人々の記憶に留めるかということ。大量の情報を日々浴びるビジネスパーソンのみならず、現代人は情報の洪水の中にいる。コンテンツが溢れ、「デリバリー」のうちの本当の「伝達」部分の手段が増えた現代では、いかに情報を他の情報と質的差別化し記憶に残すかということが重要になってくる。そういう観点で考えたとき、グラフィカルで美しい、シンプルなプレゼンスライドというのは非常に効果的なのだ。<br /><br />世の中が素晴らしいスライドで溢れたら、それは人類的には進歩なのだろう。ただ、今は汚い、センスのないスライドが溢れているのが現状。そしてそれを見て、こう思ってしまう。「ありがとう。」悲しいかな、差別化が容易なのだ。<br /><br /><br /><span style="font-weight:bold;">②V字回復の経営 <三枝匡></span><br /><br />あまりにも有名な三枝三部作の一つ。<br />相当長い間積読していたが、やっと読了。積読冊数がさすがにやばい。<br /><br />読み終わった感想は、副題の「2年で会社を変えられますか」に対して、「……ふぅ(冷や汗)」という感じだ。それだけ腐った巨体を立て直すのは大変。本書ではリアルな企業再生を感じることができる。そのかわり非常に厳しい本。<br /><br />コマツでの実話をもとにした、表面的なフレームワークではなく、人と現場をどう変えていくか、について死ぬほど示唆に富んだ内容となっている。いい本だとは聞いていたけれど、これほど面白いとは。<br />途中何度も、これってうちの会社じゃない?とか、自分もこういうところあるな…とか感じた。たぶん多くの企業が同じような問題を抱えているので、誰が読んでも仕事のヒントになるはず。社内で全社員必読の書としてもいいんじゃないか、とも思う。<br /><br />中でも印象に残ったのは、プロジェクトチームの各自が問題点(と感じること)や本音をカードに書き出し、そこからボトムアップ的に何かを抽出しようという、よくある作業をしている場面。<br /><br />「カードを何百枚出したところで、あるいは、停滞企業の病気をその会社の「社内常識」でいくら分類したところで、抜本的解決の糸口は見えないことが多い。今まで繰り返された議論がまた繰り返されるだけになりがちである。」<br />「皆さんはこれらの問題を分類しようと試みてきました。しかし今必要なのは、分類手法ではないのです。…われわれに今必要なものは?…」<br />「皆が参照すべき『考え方』つまり『コンセプト』ですよ…お互いの認識の共通基盤がなくて…つまり、社員一人ひとりが拠り所にしている考え方、理論、コンセプト、思想がバラバラだったら…集団として現実を整理することはできないのです。」(p130)<br /><br />すばり。言うは易しかもしれないが、これは本当に大事な考え方。何もこれほど大規模な「作業」でなくても、どんな議論でも同じ。議論がうまく進まないときや、問題の糸口が見えないときには、こういう根本的なことを見直す必要がある。会議室に張り紙でもしておきたいぐらい基本かつ重要なことだと思う。<br /><br />他にも、それこそ社内に「張り紙」をしたいようなことが詰まっているのが本書。<br />もちろんストーリーも面白い。間違いなくおすすめです。<br /> Leoliohttp://www.blogger.com/profile/18416372150101515630noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2951640737998321003.post-83482255227482751162010-07-29T02:08:00.007+09:002010-07-29T03:02:13.951+09:00Citibankの仕組預金「プレミアム・デポジット」------------------------------------------------------------------------------------<br /><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiVPCdkHRR8RG-TdxSMdT6lnRQBc_Y6q8dUjtXhntW9ahV1r9eaBFeTaP7zd11BLdkufWbZ75fI8NRcgIC7N2q1GsJ744MysItWdaXW7T_mzvZrlPfb4DkDf80w4fYAhIPXVmMJ9g6_EYA/s1600/citi.bmp"><img style="TEXT-ALIGN: center; MARGIN: 0px auto 10px; WIDTH: 400px; DISPLAY: block; HEIGHT: 264px; CURSOR: hand" id="BLOGGER_PHOTO_ID_5499005428261394722" border="0" alt="" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiVPCdkHRR8RG-TdxSMdT6lnRQBc_Y6q8dUjtXhntW9ahV1r9eaBFeTaP7zd11BLdkufWbZ75fI8NRcgIC7N2q1GsJ744MysItWdaXW7T_mzvZrlPfb4DkDf80w4fYAhIPXVmMJ9g6_EYA/s400/citi.bmp" /></a><br />CitibankのHPを見ていたら、<br />個人のお客様>預ける・運用する<br />のページに、「プレミアム・デポジット」という名前の仕組預金が大々的に宣伝されていた。<br /><a href="https://citibank.co.jp/ja/deposits_investments/structured_deposit/index.html" target="_blank">https://citibank.co.jp/ja/deposits_investments/structured_deposit/index.html</a><br /><br />「高金利で、積極的な運用ができる商品は?」<br />「うまくいけば、外貨への交換が高金利で出来る。そんな都合の良い商品ってある?」<br /><br />などと書いてあり、それに対する一つの答えが、この「預金」であると。<br />ウィダーインゼリー的な商品イメージを使っていて、何やら「チャージできそう」、とそう見えるこの商品は、副題「為替オプション付仕組預金」だ。<br /><br />非常に分かりやすい手口のハイリスク商品なのだが、しかし、これをオプションのリスクも分からない多くの人が買ってしまう(実際には売ってしまう)のかと思うと、売り方が悪どい。逆の見方をすれば、これにほいほいと食いついてしまう個人はもう少し金融リテラシを高めるべき。<br /><br />集客目的の極一部の商品を除いて、基本的に、リスクリターンが素晴らしく良い金融商品などない(逆はあるが)。そんな商品を作ったら金融機関は商売にならない。我々は、自分のリスク許容度に応じて運用方法を考えるのみで、リスク許容度が低ければ、高いリターンなど期待してはだめだ。<br /><br /><div style="WIDTH: 425px" id="__ss_4858834"><strong style="MARGIN: 12px 0px 4px; DISPLAY: block"><a title="Citibank Premium Deposit" href="http://www.slideshare.net/leolog/citibank-premium-deposit">Citibank Premium Deposit</a></strong><object id="__sse4858834" width="425" height="355"><param name="movie" value="http://static.slidesharecdn.com/swf/ssplayer2.swf?doc=citipremiumdepo-100728114406-phpapp02&rel=0&stripped_title=citibank-premium-deposit"><param name="allowFullScreen" value="true"><param name="allowScriptAccess" value="always"><embed name="__sse4858834" src="http://static.slidesharecdn.com/swf/ssplayer2.swf?doc=citipremiumdepo-100728114406-phpapp02&rel=0&stripped_title=citibank-premium-deposit" type="application/x-shockwave-flash" allowscriptaccess="always" allowfullscreen="true" width="425" height="355"></embed></object><div style="PADDING-BOTTOM: 12px; PADDING-LEFT: 0px; PADDING-RIGHT: 0px; PADDING-TOP: 5px">View more <a href="http://www.slideshare.net/">presentations</a> from <a href="http://www.slideshare.net/leolog">Leo Goto</a>.</div></div><br />この商品は、円資金、または特定通貨の外貨資金を預けて、普通より高い金利を享受するもの。但し、通貨オプションを売らされている。上のスライドは、このうち円資金を預けるタイプを簡単に図解したもの。実際多くの日本人は手持ちが円cashなので、やるならこのタイプだろう。<br /><br />運用者に与えられた裁量は、預入金額、期間、設定レート、相手通貨、そして預入のタイミングだ。<br />このうち、volatilityの高い通貨を相手通貨として選び、預入期間を長くとって、設定レートを基準レートからの差額0円に設定すれば、強欲的に高い金利を享受できる。預入金額はリスク元本。預入タイミングについては相場観の問題なので何ともいえない。<br /><br />ところで、この高金利、そして、商品名の「プレミアム」の正体は、通貨オプション売却に伴うリスクの対価、つまり「オプションプレミアム」。ただ高金利を享受できると思った人や、「プレミアム」という単語から「プレミアム感」を感じてしまった人の金融リテラシはゼロなのだ。<br /><br />スライドのケースの場合、運用者が売ることになるのは、外貨put/円callのヨーロピアンオプションで、所謂short putという状態になり、黄線のようなペイオフダイアグラムとなる。「設定レート」というのはオプションのstrike priceのことで、これより円高になると、オプションの買い手は権利を行使して、strike priceでの外貨売り・円買いをする。オプションを売らされている運用者にはこれに応じる権利ではなく義務があるので、結局、満期日に設定レートより円高の場合、預けたお金は外貨となって返ってくる。そのときのレートは預入時より円高なので、これをまた円に戻そうとすると、為替差損が発生することになる。しかもその円転レートはTTBなので、さらに手数料を抜かれる。<br /><br />このような、オプションを売るという行為は、最初にリスクに見合った対価を受け取り、その後は不利な相場にならないことを祈るのみ、という状況を選択することに等しい。不利な相場になったときには、損が発生し、しかも相場によっては限度がない。<br /><br />先にお金をもらって、将来の無限大のリスクをとる、そういう行為なのだ。<br /><br />そういう基本的な概念を知った上で、リスクリターンの妥当性については、実際にモデルを使って計算してみないと分からない。有名なブラック・ショールズの発展形である、Garman-Kohlhagen Modelとかを使ってプレミアムの理論値を計算し、通貨のvolatilityと比較したりするのだ。あとは、個人のリスク許容度と相場観の問題。<br /><br />しっかり考えた上で、リスクを取るのは大いに結構で、そういう意味で、別にこの商品自体は詐欺的でも何でもない。ただ、複雑になればなるほど、金融機関に「抜くとこ、抜かれている」もので、微妙。<br />オプションの世界はとてつもなく奥が深いのだが、Citiの売り方があまりにも目に付いたので、「さわり」の部分をざっくり書いてみた。<br /> Leoliohttp://www.blogger.com/profile/18416372150101515630noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2951640737998321003.post-6085476130346958582010-07-25T19:58:00.008+09:002010-07-25T21:10:43.919+09:00世界報道写真展2010------------------------------------------------------------------------------------<br /><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh-cDOcUjSecY3P3Zai1zXMtFbApnQqP8UvtlEwwCcaupL1m-zXY85aPAVOpA3LrBJCLvWhQk-z-NeB_fKxYDSPXcLE1hGo25BxYlcLOq2NQnRQ48dhkPc1TRy-Y4Z0CKzAlpMOXjBtTw4/s1600/worldpress2010-normal.jpg"><img style="display:block; margin:0px auto 10px; text-align:center;cursor:pointer; cursor:hand;width: 400px; height: 160px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh-cDOcUjSecY3P3Zai1zXMtFbApnQqP8UvtlEwwCcaupL1m-zXY85aPAVOpA3LrBJCLvWhQk-z-NeB_fKxYDSPXcLE1hGo25BxYlcLOq2NQnRQ48dhkPc1TRy-Y4Z0CKzAlpMOXjBtTw4/s400/worldpress2010-normal.jpg" border="0" alt="" id="BLOGGER_PHOTO_ID_5497798389233953250" /></a><br />先週の話だが、今年の世界報道写真展に行ってきた。<br />東京会場はガーデンプレイスの東京都写真美術館で、会期は 6/12~8/8<br /><a href="http://www.asahi.com/event/wpph/" target="_blank">http://www.asahi.com/event/wpph/</a><br /><br />50年以上の歴史がある、アムステルダムの「世界報道写真財団」が、毎年世界中の報道カメラマンを対象に実施するコンテストの受賞作を紹介するもの。53回目となる今年は、128カ国5847人の写真家から10万1960点の応募があったらしい。副題は、「ある時代の、地球の記録」だ。<br /><br />「一般ニュース」、「スポーツ」、「ポートレート」、「自然」など10の分野で審査がなされるが、今回の展示ではそれぞれの分野での入賞作品計200点ほどを見ることができる。ロイターとかAPとかのニュースで、この写真いいなと思うことがあるが、なかなかまとめて見ることはないので、普段とは違った写真の見方ができるかもしれない。<br /><br />やはり内戦とか飢餓とか、そういったテーマの写真はインパクトがあった。写真というのは恐るべき力を持っているもので、無限に広がる3D風景から一つのカットを切り出し、また絶えず流れる時間軸を一つの面で切ったものだ。その瞬間に何が起きているのか、時として現実以上にメッセージを鮮明に写し出す。<br />写真家は常に、「そこ」にいるわけで、彼らがどういう心理状態でシャッターを切ったのか、そういうことも考えさせられる。歓喜の瞬間ならまだしも、惨事に直面したときに、第三者として写真を撮るというのはどういう気持ちなのか。その写真に写真家の気持ちがどのように表れているのか。一枚一枚考えさせられる。<br /><br />また、こういう報道写真展のいいところは、普段僕たちが見ていないもの、あるいは、そういう観点が抜けているものについて、事実を教えてくれるところだと思う。実際に多くの発見があったし、気づいていない視点がたくさんあることを実感した。<br />個人的に非常に印象深かったのは2つ。<br />一つは食肉処理場で働く男と牛の写真だ。スーパーに売っている、きれいにパック詰めされた肉だけを見ていると、その肉が、つい最近まで確かに「歩いていた」、「顔のついている」牛のものだということを忘れてしまう。いや、考えないようにしているだけかもしれない。しかし、そこには必ず「その瞬間」があるし、それを仕事としている人がいる。僕らが見ていない「プロセス」の現実性をただ証明する。写真家のそんな意図を感じた。<br />もう一つは、ジンバブエの人々を時系列的に写した写真。倒れ横たわった象の周りを人々が囲んでいる写真が1枚目。最後にはほとんど骨だけになった象の写真。ジンバブエの経済がハイパーインフレで崩壊しているというのは誰でもが知っている。が、その土地にこんな事実があることを、多くの人は知らないし、わざわざ想像もしない。この写真からは、空間を越えて知らされるニュースや数字の後ろには確かに僕らと同じ現実世界があることを再確認させられる。<br /><br />どちらかというとショッキングな印象を受けた作品についての感想を書いてしまったが、本展はそれだけではない。とにかく事実と新たな視点、それを得に本展に足を運んではどうだろうか。<br /> <br /> Leoliohttp://www.blogger.com/profile/18416372150101515630noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2951640737998321003.post-91346197207930355082010-06-06T23:59:00.002+09:002010-06-07T02:26:18.025+09:00世界を変えるデザイン------------------------------------------------------------------------------------<br /><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg6LVI_yIV6_65EtYtSsiP1JHSHqSVnEAKOqngr-5n_Qd2KpafcSC4CF-qALxO5gatVfQ1PIM1iqoyDRjmjNefDffgkzZlyRoAcWTtLV5aPD4stp3SbGcf8BQhgLvE4aBm5KCeTDKo3l9g/s1600/%E5%9B%B31.gif"><img style="display:block; margin:0px auto 10px; text-align:center;cursor:pointer; cursor:hand;width: 400px; height: 255px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg6LVI_yIV6_65EtYtSsiP1JHSHqSVnEAKOqngr-5n_Qd2KpafcSC4CF-qALxO5gatVfQ1PIM1iqoyDRjmjNefDffgkzZlyRoAcWTtLV5aPD4stp3SbGcf8BQhgLvE4aBm5KCeTDKo3l9g/s400/%E5%9B%B31.gif" border="0" alt="" id="BLOGGER_PHOTO_ID_5479684926530376338" /></a><br />『世界を変えるデザイン展』に行ってきた。<br />開催は、ミッドタウン及びAXISギャラリーにて。6/13まで。<br />Info : <a href="http://exhibition.bop-design.com/" target="_blank">http://exhibition.bop-design.com/</a><br /><br />正直に、まず、この展示を知った全ての人に足を運んで欲しい。行けない人も、最後に載せておいた本を買って読んでみて欲しい。<br />HPを見て事前にイメージを膨らませていたが、実際行ってみて衝撃を受けたし、見えるもの、考えることが少し変わった1日になった。デザインは確かに世界を変えるし、僕らの見えないところで、そうした活動をしている人たちがいる。素晴らしいデザインが地球上で非常に尊い価値を生み出している。<br /><br />この展示の副題は、"imagine another life through the products"だったり、"Design for the other 90%"だったりする。<br />ミッドタウンやインテリア複合ビルのAXISでの開催とあっては、ハイソでカッコイイ"Design"を想像するかもしれないが、そうではない。以下の一文を読んで頂きたい。<br /><br />"世界のデザイナーの95%は、世界の10%を占めるにすぎない、最も豊かな顧客向けの製品とサービスの開発に全力を注いでいる。残りの90%に届くには、まさにデザイン革命ともいうべきものが必要だ。"(『世界を変えるデザイン』P40)<br /><br />世界には僕ら日本人の感覚では想像が付かないような環境で生きている人がいる。というか大多数がそうだ。食糧もなければきれいな水もない。世界人口の39%はトイレがない生活をしているし、全人口の3分の1は、木以外のエネルギー源をほとんど持っていない。本展示では、最初にそのような事実を皮肉なほどに分かりやすいバブルチャートで見せ付けられる。日本を基準として、どれだけの人がどのような生活実態なのか、様々な切り口で比較がなされる。<br />最初に現実をinputした上で、ではそれをどう改善していくのか、デザインに何ができるのか、その活動を約80点のプロダクトデザイン、プロジェクト事例を通じて伝えるのが本展示の目的だ。<br /><br />今まで自分の視野がやはり10%のデザインの方に向いていたのが恥ずかしくなるぐらい、どれも素晴らしいデザインだった。ただ何かを与えるのではなく、人々に機会を与える、"empower"する。そしてBOP(the Base of the Pyramid)、つまり市場を定義し、ビジネスとして問題解決をする。頓挫した多くのideaとプロジェクトの上に、本展示約80点の成功事例があるのだが、デザインの持つ可能性と、これから本当に何が必要なのか再認識することとなった。<br /><br />以下にいくつか事例を載せる。<br /><br /><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiTrOixxv8aSUThyL3NMLG25IOm79vzNEo5mXYsantEJs0rfuwfNwYPzHPAjNE9oEJSEh15BKHunv6MqUDXPfGOkGngBIruhef6-lnYwWsb_TZi2hokHcJuc4aDWC0g7j0ryv1QxQSoV7k/s1600/LifeStraw.gif"><img style="display:block; margin:0px auto 10px; text-align:center;cursor:pointer; cursor:hand;width: 400px; height: 232px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiTrOixxv8aSUThyL3NMLG25IOm79vzNEo5mXYsantEJs0rfuwfNwYPzHPAjNE9oEJSEh15BKHunv6MqUDXPfGOkGngBIruhef6-lnYwWsb_TZi2hokHcJuc4aDWC0g7j0ryv1QxQSoV7k/s400/LifeStraw.gif" border="0" alt="" id="BLOGGER_PHOTO_ID_5479695973311877714" /></a>これは、個人携帯用浄水器。水は命の源だが、同時に死へのトリガーとなることも多い。水が媒介する病気が多いからだ。水が飲みたい、ただ目の前にある水によって死がもたらされるかもしれない、そんなジレンマから人々を救うことができるプロダクト。水に関するものは他にも数多く紹介されていたが、安全な水がいつでも飲める日本のこの状況が如何に幸せであるかあらためて思い知った。<br /><br /><br /><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhxVcMOOJx3CBz80ok0FzRTXNwHINFOY4wD49rFo2hSMtVi6Iz8BhHmHw2FGD-vhJcSK8vvd2mjufTrqY66WIIYb5SENnM-BbV8S0o-V5DpWm8a2UiI_VCzEWyf558ka-DpgVzc2KwsvVg/s1600/Yellowone+Needle+Cap.gif"><img style="display:block; margin:0px auto 10px; text-align:center;cursor:pointer; cursor:hand;width: 400px; height: 232px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhxVcMOOJx3CBz80ok0FzRTXNwHINFOY4wD49rFo2hSMtVi6Iz8BhHmHw2FGD-vhJcSK8vvd2mjufTrqY66WIIYb5SENnM-BbV8S0o-V5DpWm8a2UiI_VCzEWyf558ka-DpgVzc2KwsvVg/s400/Yellowone+Needle+Cap.gif" border="0" alt="" id="BLOGGER_PHOTO_ID_5479697719789349538" /></a>こちらは、使用済注射針を安全に処理するプロダクト。1つ$1強のコストだが、シンプルで良く考えられている。これだけシンプルなものでどれだけの不憫な感染が避けられるのかと思うと、凄いなと思う。<br /><br /><br />本展では、途上国における課題を以下の8つに分類し、イメージしやすいアイコンが設定されている。<br />[water],[food],[energy],[health],[housing],[mobility],[education],[connectivity]<br />こういうアイコンの感覚的なわかりやすさにもデザインの力を感じた。加えて、僕が凄いと感じたのはそれぞれのプロダクトの説明に、絵が使われていることだ。シンプルなイラストで、そのプロダクトの目的が何で、どういう使い方でどんな問題が解決できるか、子供でも分かる。そもそもプロダクトが使用されるエリアが識字率の極端に低いところばかりなので、そうした誰にでも理解できる説明書が必要なのだが、あまりの分かりやすさに驚いた。IKEAの商品説明書も文字なしで有名だが、イラストやデザインはコミュニケーションツールとしても大きな価値を出すことができるものだと痛感。<br /><br /><br /><object width="384" height="308"><param name="movie" value="http://www.youtube.com/v/XQ_n5y3-Xnk&rel=0&color1=0xb1b1b1&color2=0xcfcfcf&hl=ja_JP&feature=player_embedded&fs=1"><param name="allowFullScreen" value="true"><param name="allowScriptAccess" value="always"><embed src="http://www.youtube.com/v/XQ_n5y3-Xnk&rel=0&color1=0xb1b1b1&color2=0xcfcfcf&hl=ja_JP&feature=player_embedded&fs=1" type="application/x-shockwave-flash" allowfullscreen="true" allowscriptaccess="always" width="384" height="308"></embed></object><br /><br />これは、最も唸らされたプロダクトの1つ、"Q Drum"についての映像。<br />またもや水関連だが、"運ぶ"ためのもの。水を得るのが困難な地域では、人々は何キロもの道のりを歩いて水を調達する。頭の上に"かめ"を乗せて毎日のように運ぶわけだが、首を痛めることも多いし、そもそも大変な労力と時間がかかる。このシンプルなプラスチック製の転がる容器を使うことで、水調達に伴う危険を軽減し、コストを下げる。子供でも50リットルの水を軽々運べるそうだ。<br /><br />このプロダクトの説明を読んでいて、コストに関する考え方における気づきがあった。このプロダクト自体の価格は結構高い。確か数十ドル。但し、ユーザーの労務・時間コストを短縮することができる。僕はこれまで、途上国の人にはある程度の余剰時間資源があると思っていた。仕事などの機会がないために、うまくその余剰資源が使えない、そこにボトルネックがあると思っていた。しかし、実際には、彼らにそれほどの余剰時間資源などない。寧ろ、時間資源があれば、"遊び"によって幸福度を高めることもできるし、勉強することで現状を打開できる可能性も高いのだ。シンプルなデザインによって、時間を創出すること。その重要性と効果の高さを知った。先進国同様、時間創出は人間にとって最も基本的な、ものごとをプラスに進めるドライバーなのだ。<br /><br /><br />他に、印象に残ったことをメモしておくとすれば、途上国向けデザインのためのフレームワークだろうか。<br /><br /><考慮すべき4つのP><br />・People : 社会的側面<br />・Planet : 環境的側面<br />・Profit : ビジネス的側面<br />・Product : プロダクトとしての側面<br /><br /><プロダクトの開発にとって重要な4つのA><br />・Availability : 供給・販売の方法について<br />・Affordability : 価格の安さの追求<br />・Awareness : プロダクトの周知・普及方法について<br />・Acceptability : 現地の文化・社会への理解<br /><br />確かに、利益追求体である企業がビジネスとしてBOPマーケットに切り込み、本展のようなプロダクトを提供することは簡単ではない。しかし、本展を通じて、"やりよう"によってはそれが可能であること、そして10%側の人間が、獲得した知見、能力を90%の人間に還元しなければならないこと、それはデザインという切り口で取り組むと有効で面白くもある、ということを学んだ。<br /><br />"デザインは、人間の本当の要求にこたえるような道具でなければならない。"(展示物より)<br /><br /><br />会場で以下の本も買った。<br />素晴らしいです。<br /><br /><a href="http://amazon.co.jp/o/ASIN/4862760589/leolioxamazon-22/ref=nosim" target="_blank"><img src="http://images.amazon.com/images/P/4862760589.09._PC_SH5_OU09_SCMZZZZZZZ_.jpg" alt="LINK"></a><br /><span style="font-weight:bold;">世界を変えるデザイン <シンシア・スミス></span><br /> Leoliohttp://www.blogger.com/profile/18416372150101515630noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2951640737998321003.post-55150487323404716652010-05-29T23:31:00.002+09:002010-05-30T01:54:28.466+09:00jimnyのCMから。ヴィヴァルディ------------------------------------------------------------------------------------<br /><object width="384" height="308"><param name="movie" value="http://www.youtube.com/v/UBBrIgYNqIY&hl=ja_JP&fs=1&rel=0&color1=0x3a3a3a&color2=0x999999"><param name="allowFullScreen" value="true"><param name="allowscriptaccess" value="always"><embed src="http://www.youtube.com/v/UBBrIgYNqIY&hl=ja_JP&fs=1&rel=0&color1=0x3a3a3a&color2=0x999999" type="application/x-shockwave-flash" allowscriptaccess="always" allowfullscreen="true" width="384" height="308"></embed></object><br /><br />こちらはゴッホ絵画のスライドショーとヴィヴァルディ「四季」から「夏」のコラボレーション。<br /><br />なぜ?かと言えば、たまたまみかけたTVCMの中で躍動的に演奏させる「夏」が流れていて気になったから。<br />スズキのJimnyのCMで、演奏は川久保賜紀さん。ヴィヴァルディはそもそもあまり聴かないのだが、「四季」とえいば、「春」が好きで、それ以外はそんなに自分から聴きに行くことはなかったが、「夏」も実は良かった。というかCMとしてうまくmatchしていた。<br /><br />CM作成過程については以下のページにその概要が載っているが、音選びのプロセスは面白いなと思う。世の中のCMの多くはこうしていろいろ議論がなされ、何曲も候補が出された上で決まっているのだと思うが、音の生み出す効果は非常に高い。人の心に何かを与えるような、または商品の魅力を何倍にも増すような、そうした音選び・作成のプロセスにはまだまだ発展の余地があるように思う。僕はTVCMを真剣にみるタチだが、思わず、え?と思ってしまうような、サウンド面でもったいないCMが世の中に溢れている。<br /><br />CM:<br /><a href="http://www.suzuki.co.jp/car/jimny_x_adventure/gallery/index.html">http://www.suzuki.co.jp/car/jimny_x_adventure/gallery/index.html</a><br /><br />川久保さん紹介:<br /><a href="http://www.suzuki.co.jp/car/jimnycd/">http://www.suzuki.co.jp/car/jimnycd/</a><br /> Leoliohttp://www.blogger.com/profile/18416372150101515630noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2951640737998321003.post-35084264902123600642010-05-23T23:58:00.001+09:002010-05-24T02:46:21.130+09:00サウンド・スペース・コンポーザー------------------------------------------------------------------------------------<br /><a href="http://amazon.co.jp/o/ASIN/4636829441/leolioxamazon-22/ref=nosim" target="_blank"><img src="http://images.amazon.com/images/P/4636829441.09._PC_SH3_OU09_SCMZZZZZZZ_.jpg" alt="LINK" /></a><br /><br /><span style="font-weight:bold;">見えないデザイン サウンド・スペース・コンポーザーの仕事 <井出祐昭></span><br /><br />題名を見たとき、「これだ!」と思った。<br />興味ど真ん中の1冊。著者の井出さんは、空間に音を入れていく、たぶん日本にそう多くはないであろう、サウンド・スペース・コンポーザーだ。例えば、表参道ヒルズで聴くことができるあの微かな音、ミッドタウンの21_21 DESIGN SIGHTの音、JR新宿駅の発車音…そうした音を創っているのは誰なんだろう、とふと考えたことはないだろうか。僕は音の持つ可能性についてかなり信じている方で、街に溢れている音にはもちろん、それを組み立てていくような仕事にも興味があった。本書は、第一線で音のある空間を作っている著者の視点を感じ、今までと違った角度でそうした空間を味わえるようになる、入り口のような1冊だ。<br /><br />読んでみての感想は、圧倒的にプロだな、ということ。正直ここまで考えて創られているとは思わなかった。既存の音源を、何かソムリエのような感覚で空間にマッチさせているのでは、と思っていたら大間違いだった。普通の人の無意識のレベルで響く音、心地良くさせる音、それがとんでもない時間をかけて仕込まれている。そのコストたるやすごいのだろうが、コストをかければここまでできる、こだわれるというところに音の持つ可能性を再認識した。<br /><br />著者は、以下のようにも述べている。<br /><br />「その空間にいる人や動物や植物に、できるだけ深いところで幸せ感を感じてほしい、というような想いがあって仕事をしているようなところがあるんです。」(p69)<br /><br />こういうマインドがないと、本書で読むような、地味で果てしないtry&errorはできないかなと。<br /><br /><br />著者による「音楽」の理解も面白い。<br /><br />「精神的な満足感には、それこそ"ご飯からから悟りに至るまで"さまざまなものがあり、その度合いは、深さや高さ、奥行きで測られるように思います。時々私は、自分の行動や判断の基準となっているのは、結局はこういった心の満足感で、物欲、所有欲のような一見"精神的"ではないように思える欲求も、精神的満足感を代替しているのではないか、と思うことがあります。いずれにしても、音楽にこのような広く深い精神的ニーズがあるのは、人間の心の中には、アプリオリに、音楽に代表されるような精神的属性があるからではないか、そして、それを音楽が満たしているからではないか――。私は音楽がある理由を、そのように思っています。」(p207)<br /><br />僕も、音というのは、人間(動物や植物も)にとって極めてに基礎的な、本源的な要素であるように思うし、その追究には何らかの形で関わっていきたい。<br /><br /><br />著者の仕事の面白いところは、音を単独で捉えるのではなく、"認識"の大きな枠組みの中で、考えている点だろう。空間認識と音認識、それは確かに、決して独立して人々の心に作用するものではないだろうし、(何らかの制約が与えられたとき)これを切り離してしまうというのは、実は非常に不自然なことなのだと思う。文明によって分断された要素を自然な形に帰していく、そんな営みがこれからは面白いような気がする。<br /><br /><br />最後に、以前友人に教えてもらった、デザイン・エンジニアリング・ファーム"takram"が本書の中で紹介されていて、やっぱりな、という気がした。すごい面白い活動している会社です。只者ではない。<br /><br />takram:<br /><a href="http://www.takram.com/view.html">http://www.takram.com/view.html</a><br /> Leoliohttp://www.blogger.com/profile/18416372150101515630noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2951640737998321003.post-48803710547303579532010-05-02T23:55:00.001+09:002010-05-03T02:09:28.753+09:00為替の良本とフジマキ本------------------------------------------------------------------------------------<br /><a href="http://amazon.co.jp/o/ASIN/4569694829/leolioxamazon-22/ref=nosim" target="_blank"><img src="http://images.amazon.com/images/P/4569694829.09._PC_SH5_OU09_SCMZZZZZZZ_.jpg" alt="LINK"></a> <a href="http://amazon.co.jp/o/ASIN/4532194202/leolioxamazon-22/ref=nosim" target="_blank"><img src="http://images.amazon.com/images/P/4532194202.09._PC_SH5_OU09_SCMZZZZZZZ_.jpg" alt="LINK"></a><br /><br /><span style="font-weight:bold;">①マネーの動きで読み解く外国為替の実際 <国際通貨研究所></span><br /><br />だいぶ前に本屋でパラパラと見ていて、表紙がゴッホだったことを決め手に買った本。確か2年ほど前。<br />実は超良本。為替関係の本はけっこう読んだが、本書以上の本はない。本質が凝縮されているという感じ。<br />為替とは?というところから、そもそもなぜ相場は動くのか、数字から何を読み取ればよいのか…等々、小手先のテクニックや単純暗記とは一味も二味も違ったレベルで理解できる。<br />特に、相場がどのように決まるかに関しての諸説、即ち、経常収支説、アセット・アプローチ説、購買力平価(PPP)説の解説が詳しく、しかもかなり中立的。これらの考え方をベースに「名目値」の錯覚から読者を救い出してくれる。証拠金取引は流行っているが、多くの素人プレーヤーは名目レートにしか目がいっていないのではないのだろうか。正直、購買力平価とかインフレ率とか何のこと?という状況では、通貨の金利差の話や外債の利回りの話など何もできないのではないだろうか。<br /><br />本書は1回半ぐらい読んだが、まだ理解は8割程度。まだ体系立てて人に説明できるレベルではない。今後何度も読み返すに資する本だと思う。本屋での偶然に感謝。<br /><br /><br /><span style="font-weight:bold;">②外資の常識 <藤巻健史></span><br /><br />実は藤巻本は初めて。昔TVでは良く見ていたが…<br />こんなに面白い(interestingではなく、funny)とは。ユーモアに溢れていてすごい。部下のウスイさんの話が特に面白い。<br />ただ、タイトルはどうかと思う。いろいろ協議の末これに決まったというエピソードも書かれていたが、ちょっとピントはずれ。「フジマキと愉快な仲間達の日記」という方がしっくりくる。もはやただのコメディ。<br /><br />本書はけっこう昔の話が多いが、今フジマキさんは大丈夫なのだろうか。メディアでの相場に関する発言はあまり当たっていないような…<br /><br />フジマキさんの『プロパガンダ』ではないけど、マーケットの人で面白い"レポート"を書く人は多い。三井住友の某氏とか、HSBCのFさんのレポートは毎日面白くて…マーケットに関する鋭いコメントとちょっとプライベートな内容、朝からやる気がでます。多忙ゆえ、相当な殴り書き的レポートにも関わらず、まとまっているし、面白い。頭の良さと文才、羨ましい限りです。<br /> Leoliohttp://www.blogger.com/profile/18416372150101515630noreply@blogger.com2tag:blogger.com,1999:blog-2951640737998321003.post-64476976528065337772010-05-01T23:55:00.001+09:002010-05-02T01:29:11.042+09:00Ave Maria------------------------------------------------------------------------------------<br /><object width="384" height="308"><param name="movie" value="http://www.youtube.com/v/yebvi1QNP-I&hl=ja_JP&fs=1&rel=0&color1=0x2b405b&color2=0x6b8ab6"><param name="allowFullScreen" value="true"><param name="allowscriptaccess" value="always"><embed src="http://www.youtube.com/v/yebvi1QNP-I&hl=ja_JP&fs=1&rel=0&color1=0x2b405b&color2=0x6b8ab6" type="application/x-shockwave-flash" allowscriptaccess="always" allowfullscreen="true" width="384" height="308"></embed></object><br /><br />シューベルトの"Ave Maria"<br />歌曲として有名だが、ピアノソロの演奏もよく聴くので、てっきりシューベルト自身がピアノソロ用の譜面も書いたものだと思っていた。オリジナルを弾いてみたいと思って楽器屋に行くと、意外に楽譜がない。予定が詰まっていたので探すのを早々に諦め、店員さんに聞くと、そもそもオリジナルは伴奏用の譜面しかなく、あとはアレンジ品だとか。<br />シューベルトのリートのピアノソロアレンジとして一番有名なのはリストだということで、全音の楽譜を購入。<br /><a href="http://amazon.co.jp/o/ASIN/4111140300/leolioxamazon-22/ref=nosim" target="_blank"><img src="http://images.amazon.com/images/P/4111140300.09._PC_OU09_SCMZZZZZZZ_.jpg" alt="LINK" /></a><br /><span style="font-weight:bold;">リスト シューベルトの歌による13のピアノ小品集</span><br /><br />"Ave Maria"が弾きたくて買ったのだが、"魔王"とか"ます"とか"セレナード"とか有名どころのアレンジもなかなかいい感じ。価値ある1冊。<br /><br />冒頭の動画はベルマン。<br />ちなみにピアノソロはリストだけあって音が多く、けっこう難しいです。<br /><br />以下は、非常に貴重な映像。ヴァイオリンの音色がかなりいい。<br />ヴァイオリンめちゃくちゃうまい人誰か周りにいないかな…<br /><br /><object width="384" height="308"><param name="movie" value="http://www.youtube.com/v/LLperaX6Q3A&hl=ja_JP&fs=1&rel=0&color1=0x2b405b&color2=0x6b8ab6"></param><param name="allowFullScreen" value="true"></param><param name="allowscriptaccess" value="always"></param><embed src="http://www.youtube.com/v/LLperaX6Q3A&hl=ja_JP&fs=1&rel=0&color1=0x2b405b&color2=0x6b8ab6" type="application/x-shockwave-flash" allowscriptaccess="always" allowfullscreen="true" width="384" height="308"></embed></object><br /> Leoliohttp://www.blogger.com/profile/18416372150101515630noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2951640737998321003.post-69768205028000368752010-04-24T23:50:00.002+09:002010-04-25T03:49:24.750+09:00twitterで世界は変わるのか?------------------------------------------------------------------------------------<br /><a href="http://amazon.co.jp/o/ASIN/4862484824/leolioxamazon-22/ref=nosim" target="_blank"><img src="http://images.amazon.com/images/P/4862484824.09._PC_OU09_SCMZZZZZZZ_.jpg" alt="LINK" /></a> <a href="http://amazon.co.jp/o/ASIN/4822201791/leolioxamazon-22/ref=nosim" target="_blank"><img src="http://images.amazon.com/images/P/4822201791.09._PC_OU09_SCMZZZZZZZ_.jpg" alt="LINK" /></a><br /><br /><span style="font-weight:bold;">①Twitter社会論 <津田大介><br />②ツイッター 会社と仕事はこう変わる <日経BPムック></span><br /><br />twitter関連で話題になった新書と最近のムック。<br />内容は、メディアの変化とか、ビジネス上の事例とか。<br /><br />twitterって何がそんなにすごいんだろうか?正直よくわからない。<br />確かにコミュニケーションの形としては新しいし、テクノロジーとインターネット時代が成し得た産物なのだが、人間の生き方にそんなに影響を与えるものだろうか?<br /><br />これらの本を読んでみて、実際使ってみて、まだ「世界が変わる」ポイントに達していないのかもしれないけれど、それでも何となく予想の範囲を超えない気がする。つまり、世界をある程度変えるかもしれないが、僕の世界、人生を変えるものではない。<br />なんかじりじりと嫌な世界になりつつあるな、とは感じる。コミュニケーションと情報の流速が高まり、受発信するものの量が増えた。ただ、寿命はそれほど伸びていないし、1日も相変わらず24hだ。そんな中、どういう影響が出ているかといえば、存在の希薄化、表面化、均質化、これに尽きる気がする。人生における偶然、偏在の面白さ、そういったものが低下している。紙の地図1枚を持って人生賭けた宝探し、から、上空よりレーダーで見つけて効率よく回収、そんなような変化を感じる。つまらない。<br /><br />なにもtwitterの出現に限ったことではないが、時代は「必然性」を高める方向に向かっていると思う。経済や金融の世界で「完全市場」なんて概念があるけれど、方向性としてはそれに近い。そういう世界って面白いのだろうか?ますます、流されずに「個」を強烈に打ち出していきたいと思うようになった。<br /><br />最後に、確かにビジネスの世界ではtwitterによるコミュニケーションのしくみを理解しなければならないだろう。僕はtwitterで人生はまったく変わらないと思っているが、twitterで人生が変わると思っている人に対してはtwitterというチャネルが有効。もちろん考え方は人それぞれ。生きている環境、今までの境遇、全て違う。<br /><br />さらに抽象的な話をすれば、「twitterで世界は変わると思っている人の集合体(=彼らの世界)は確かにtwitterによって変わる」という感じだろうか。あなたの世界は変わるだろうか?<br /> Leoliohttp://www.blogger.com/profile/18416372150101515630noreply@blogger.com5