Sunday, July 12, 2009

起業?仕事?

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①起業家2.0 <佐々木俊尚>

2007年12月発刊。1年半ぐらい前ということか。
当時と今の経済環境の差は歴然。本書で紹介されている9つのベンチャー企業とその社長たち、果たしてこの荒波をどう乗り越えていくのだろうか。
所謂ナナロク世代を中心に、エニグモ、mixi、アブラハム・グループ・ホールディングス、ゼロスタートコミュニケーションズ、チームラボ、ルーク19、paperboy&co.、フォートラベル、はてなの計9社の誕生までのストーリーが熱く纏められている。

著者はジャーナリストの佐々木氏だが、非常にかっこよく書かれたストーリーだなと思う。プロジェクトXのダイジェスト版という感じ。ビジネスを軌道に乗せるまでの泥臭い部分を読んでも、多くの読者が「やってやるぞ」と思えてしまうような語り口。しかし、実際には、たった1年半で経営陣が変わってたり…いろいろある。良くも悪くもベンチャー企業のスピード感。恐ろしくも思う。
最近ベンチャーに対する考え方が少し変わった気がする。以前はベンチャーというのは大企業とは比較ができないある種の組織カテゴリーに属するものだと思っていた。自由で何でもアリで、学生でもできるっていう。このイメージが最近になって、ベンチャーも一「企業」だと感じるようになった。守るべきものが多くなったためなのか、強固なシステムを見すぎてしまったのか、理由は分からないが。会社を作るだけなら簡単、書類を出せばいい。ただ、雇用を生み出し、世の中に価値を生み出し、そしてそれを継続して、結果社員や社員の家族が生活できる…そういう企業を創り、維持することの難しさ。痛烈に感じる。30年会社を存続させるというのは並大抵のことではない。歴史ある企業に対しても、今まさに起業という格闘をしている経営者に対しても尊敬の念を忘れてはならない。断片だけを見てしょぼいビジネス…そんなことは軽々しく言ってはならないと思う。もう少し「企業」について基本に立ち返って理解しなくてはとも思う。

本書はまだ古くはないし、読み物として面白い1冊。幸い、9社とも名前も変わらずに、存続している。
 

②働く理由 <戸田智弘>

先輩にもらった本。
表紙が子供っぽくてちょっと抵抗があったのだが、意外にいい刺激、ヒントをもらった気がする。会社という組織に入った若手ビジネスパーソンにはピッタリの本かもしれない。この手の本は占い本に似ていて、誰もが「自分に当てはまる!」と思えるようなフレーズが散りばめられている。目の前の仕事に迷いが出たときに一読、オススメします。何かは得られるのではないだろうか。

いくつかフレーズをピックアップ。

-Quote-

苦労したくないなら、結局それほど「好きではない」のである。<養老孟司>(p23)

生きるとは選択することだ。選択しないことは、実は自分の人生を生きていないということ。<著者>(p67)

決心する前に完全な見通しをつけようとする者は決心することができない。<H・F・アミエル>(p77)

私は、やりたくないことは絶対にできない性分だったのです。それを自覚するようになり、やりたくないことを長い時間をかけてひたすら排除してゆき、そうして残ったたったひとつのもの、それが本当の「やりたいこと」でした。<中島義道>(p80)

変えられることは変える努力をしましょう。変えられないことはそのまま受け入れましょう。起きてしまったことを嘆くよりも、これからできることを皆で一緒に考えましょう。<加藤諦三>(p89)

下足番を命じられたら、日本一の下足番になってみろ。そうしたら、誰も君を下足番にしておかぬ。<小林一三>(p122)

仕事は探してやるものだ。自分が創り出すものだ。与えられた仕事だけをやるのは雑兵だ。<織田信長>(p124)

「お前には無理だよ」と言う人のことを聞いてはいけない。<マジック・ジョンソン>(p144)

習慣は、その人格、品格まで変えてしまう。<シェークスピア>(p228)

-Unquote-

本書を読んでいて、ふと思いついた。
p171のドナルド・E・スーパーの『仕事の重要性研究』で示された14の労働価値についてだ。何を優先させて、何をあきらめるかについて考える際に参考になるかと。

(1)まず、14の労働価値の各項目がどれだけ大事だと思うか、10点満点で点数をつける。(絶対評価)

14の労働価値とは…(各項目について詳しくは本書、または原著をどうぞ)
①能力の活用
②達成
③美的追求
④愛他性
⑤自律性
⑥創造性
⑦経済的報酬
⑧ライフスタイル
⑨身体的活動
⑩社会的評価
⑪冒険性、危険性
⑫社会的交流性
⑬多様性
⑭環境

(2)次に、14項目について優先順位をつけてみる。1位項目は10点、以下1点ずつ減少し、10位以下は1点。(相対評価)

(3)絶対評価と相対評価のグラフを重ねてみて、その差が是正すべき点。相対評価に比べ絶対評価が高すぎる項目は「あきらめる」類の労働価値ということ。あきらめるまでいかなくても、相対評価が高い項目を実現するまでは忘れておくぐらい優先度にメリハリをつけてもいいかもしれない。

ポイントは(2)、(3)の作業をすることを知らない状態で、まず何も考えずに(1)をやってみること。多くの人は絶対評価による点数の方が相対評価による点数より高いという項目が相当数あるだろう。「よくばりすぎ」状態であることを認め、まず自分が何を狙っていくべきか考えるきっかけとなるだろう。
 

2 comments:

Hash said...

ドキュメンタリー好きです。「起業家2.0」買わせていただきました。
ドキュメンタリーといえば、うちの研究室が30秒くらいカンブリア宮殿に出るらしい(今週か来週:家にテレビないの記憶してないけど)

労働価値の基準を自分の中で定める、というのは面白いな。働く姿勢がしっかりしそう。

Leolio said...

S研だっけ?
カンブリアに30秒ってどういう出方なんだろ。気になる。
HP見ると7/20の回ではなさそうだな。

情報tks