Sunday, May 02, 2010

為替の良本とフジマキ本

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①マネーの動きで読み解く外国為替の実際 <国際通貨研究所>

だいぶ前に本屋でパラパラと見ていて、表紙がゴッホだったことを決め手に買った本。確か2年ほど前。
実は超良本。為替関係の本はけっこう読んだが、本書以上の本はない。本質が凝縮されているという感じ。
為替とは?というところから、そもそもなぜ相場は動くのか、数字から何を読み取ればよいのか…等々、小手先のテクニックや単純暗記とは一味も二味も違ったレベルで理解できる。
特に、相場がどのように決まるかに関しての諸説、即ち、経常収支説、アセット・アプローチ説、購買力平価(PPP)説の解説が詳しく、しかもかなり中立的。これらの考え方をベースに「名目値」の錯覚から読者を救い出してくれる。証拠金取引は流行っているが、多くの素人プレーヤーは名目レートにしか目がいっていないのではないのだろうか。正直、購買力平価とかインフレ率とか何のこと?という状況では、通貨の金利差の話や外債の利回りの話など何もできないのではないだろうか。

本書は1回半ぐらい読んだが、まだ理解は8割程度。まだ体系立てて人に説明できるレベルではない。今後何度も読み返すに資する本だと思う。本屋での偶然に感謝。


②外資の常識 <藤巻健史>

実は藤巻本は初めて。昔TVでは良く見ていたが…
こんなに面白い(interestingではなく、funny)とは。ユーモアに溢れていてすごい。部下のウスイさんの話が特に面白い。
ただ、タイトルはどうかと思う。いろいろ協議の末これに決まったというエピソードも書かれていたが、ちょっとピントはずれ。「フジマキと愉快な仲間達の日記」という方がしっくりくる。もはやただのコメディ。

本書はけっこう昔の話が多いが、今フジマキさんは大丈夫なのだろうか。メディアでの相場に関する発言はあまり当たっていないような…

フジマキさんの『プロパガンダ』ではないけど、マーケットの人で面白い"レポート"を書く人は多い。三井住友の某氏とか、HSBCのFさんのレポートは毎日面白くて…マーケットに関する鋭いコメントとちょっとプライベートな内容、朝からやる気がでます。多忙ゆえ、相当な殴り書き的レポートにも関わらず、まとまっているし、面白い。頭の良さと文才、羨ましい限りです。
 

2 comments:

shineterific said...

sshitanakaです。買いました。つくの楽しみ。

Leolio said...

これはオススメ!
てか同じフロアになって楽しくなってきたぜw