Tuesday, June 17, 2008

Dubai - Part.1 沸騰都市は短命か

------------------------------------------------------------------------------------

この地図を見て一瞬でドバイを思う人はもうとっくにドバイに夢やお金を投資しているかもしれない。
この地図の真ん中の国は UAE(United Arab Emirates)で、 海岸線に目を凝らすと"Dubai"の文字が見える。
近年、ドバイ、ドバイと世界の発展の中心はドバイであるかのように注目され、投資のターゲットとしても人気で、まさにバブル状態となっている。僕の周りでもドバイの話がポツポツと出るので、今日はドバイについてメモしようと思う。
僕自身、ドバイに興味がないわけではない。関心を持っている点は2つ。
 ①急速に変化する都市と経済は今後どうなるか。
 ②revolutionary なプロジェクト、建築の数々。


①栄枯盛衰は世の習い

ドバイが今後どうなるか考える前に、ドバイの基本情報、歴史についておさらい。
ドバイは UAE を構成する7つの首長国の一つで、基本情報は以下の通り。
Area : 3,885 km²
Population : about 1.2 million
Timezone : (UTC) +4

真珠がよくとれた小さな漁村にアブダビからマクトゥーム家が移住してきたことがドバイの始まりであり、これは19世紀前半のこと。真珠産業は衰退してしまうが、英国統治の下、土地の利を生かして中継貿易港として栄える。近くにはオイルでは非常に有名なアブダビがあるが、ドバイもアブダビに続いて油田が発見され、オイルマネーで国は潤った。
ところが、アブダビとは違い、ドバイの原油埋蔵量は多くはなかった。そこで、1980年代の半ば頃から石油依存経済からの脱却を図るべく、産業を多角化していった。現在では数値上ではすっかり石油依存経済ではなくなり、2004年の時点で GDP における石油部門の割合は6%まで下がった。2010年には石油部門の割合をゼロにするという大目標まで掲げられている。(これは決して、油を掘るのをやめたのではなくて、相対的な話。GDP の伸びが凄まじい。)

それでは産油国としてのドバイは一体何者に変わったのだろうか?
ドバイの目指す姿が柱とするのは「貿易・金融・観光」だろう。
中継貿易都市の特色を活かして1985年にジュベル・アリ・フリーゾーン(JAFZ)と呼ばれる経済特区を設置して企業を誘致したことで、人・金・物がよく動くようになり、商業都市としての発展の芽を出した。
JAFZには地理的な advantage に加えて、安価な賃貸用地、優遇された税制などをテコに次々と外国資本の企業が進出し、それとともに港湾インフラも整備された。まさに商業都市としては正のスパイラルを生んでいったわけだ。商業が盛んになると、金融都市としての機能も次第に大きくなっていき、今では世界中の金融機関がドバイに進出している。
最後の柱である観光産業には目を見張る。おかしな巨大施設(島までも)を次から次へと建て、リゾート地としてもかなりプレゼンスを高めている。ターゲットはアッパー層であり、高級なイメージが定着している。まさにバブリー。



さて、ここまではドバイの急速な栄えっぷりを簡単に述べたわけだが、当然問題もある。まずは僕が注目している fact を6つ。
(ⅰ)JAFZ 進出企業の約8割が商業・貿易業であり、JAFZ 設立当初の狙いである製造業の誘致があまりできていない。
(ⅱ)投資も投機的、観光者・移住者もアッパークラスとあって、定着性に欠ける。
(ⅲ)経済的便宜のため、宗教色が薄い。また自国文化もあまりない。
(ⅳ)人口の9割近くが外国人であり、出稼ぎ労働者も非常に多い。
(ⅴ)なんだかんだ言って、近年の大規模な開発の原資はオイルマネー。GDP に占める割合が少なくなっても、近年の原油高で相当潤っている。
(ⅵ)個人的には見ていて面白いが、やっていることがとち狂っている。バブル以外の何物でもない。

要は「不安定」極まりないのだ。
自国産業は育たず、地の人も少ない。人口はアッパーと出稼ぎに2極化し、それをつなぎとめる文化も宗教もない。おまけに一時のオイルマネーを振るって行き過ぎた開発を無計画に進めている。
そんな気がしてならない。
ドバイという都市は一つの首長国にして、リスクの高い一企業のような印象を受ける。並の国や州とは違って都市全体でビジネスをやっているような感じがする。
今後どのように発展するのか、もしくは崩壊するのか…
目が離せない。

<御参考>
http://www.dubaicity.com/About_dubai/About_dubai.htm

https://www.cia.gov/library/publications/the-world-factbook/


②とち狂ったプロジェクト及び建築たち。

夜も更けてきたので、今日はこの辺で。次回に続く。
 

3 comments:

t.mori said...

石油依存から脱却ってとこまではよかったんだけど、その先見性が仇になってよくわかんないとこで突き抜けちゃってる感じだね。笑

米本 said...

ドバイ・・・
大きなテニスの大会が開催される都市なんだよね。一度は行って見たいな。

すまん、話関係なくて

Leolio said...

>t.mori

ドバイの崩壊は非現実的なものではないかと。。
物件完成前に転売が繰り返されるなど、不動産投資も非常に投機的な模様。バブルや…


>米本
連れてってくれw
5月から9月は気温がヤバめ。
避寒地として利用したい