Saturday, February 09, 2008

栄養ドリンク

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今年に入ってからなかなか忙しい日々が続き、time resource もすっかり枯渇気味だけれども、今週末の連休は久しぶりにしっかり休めそうで楽しみです。

さて、忙しいと食事も雑になり、かつ睡眠不足のために栄養ドリンクのお世話になってしまうこともよくあるのだが、そもそも栄養ドリンクは本当に効果があるのか、そして常用しても問題はないのかということが気になる。
僕は以前は主にリポビタンDを飲んでいたが、去年ぐらいからはチオビタドリンクの方がはるかに value があることに気づき、今はチオビタ常用者だ。もちろんお金をかければもっと成分的にいいものはいくらでもあるけれど、ドラッグストア等で1箱(10本)1000円以内で買えるようなレベルのドリンクの中ではチオビタに value をみている。リポビタンDは成分的にはチオビタと同等以下で広告費を飲んでいるといえなくもない。
僕はチオビタなわけだが、他の同レベルのドリンク(例えば、リポD、アリナミン、リゲイン、エスカップ、アスパラドリンク、グロモント…)もだいたい成分や効能は同じで、以下のようなものが入っていたり入っていなかったりする。

・タウリン : 心臓や肝臓を中心としてマルチに健康維持に役立つ
・イノシトール : 脂肪やコレステロールの代謝に関与
・ニコチン酸アミド : 代謝関連
・ビタミンB1,B2,B6 :効果はいろいろ。ただ量的には気休め程度
・無水カフェイン : 要はカフェイン
・L-アスパラギン酸 : 代謝関連
・塩化カルニチン : 胃機能 up
・ローヤルゼリー : いろいろいいみたい。入ってるやつはちょっと高め?

ローヤルゼリーが入っているドリンクは価格帯がもう少し上なので議論から外すとして、正直、僕にとっては意味あるのはタウリンと無水カフェインと塩化カルニチンぐらいなんじゃないかと思う。
タウリンは魚介類をあまり摂ってない僕にはそれなりに必要だろう。しかし、イノシトールやニコチン酸アミド、L-アスパラギン酸、ビタミンB群の塩や誘導体などはそもそも、こういうドリンク剤に入ってはいるけど量的に大したことないし、1本飲んでどうという類のものではない。DHCとかファンケルのサプリメントを飲んだ方がよっぽど簡単に摂取できる。そういう意味では実はタウリンも1本飲んですぐどうだというものではないのだが。

もちろん、栄養ドリンクにはバランス良くいろいろな栄養素を、飲みやすいドリンク剤という形で摂取できるところに大きなメリットがある。だからこれらの要素も無視はできないのだが、そもそもこういうドリンク剤を飲む目的はなんだろうか?

おそらく多くの人の飲む目的・理由は以下の2つに集約されるだろう

①恒常的に飲むことで健康を維持する目的
②疲れ、眠気等の症状に対して、1本飲むことでの即効性を求めて

ちなみに僕は、毎朝1本という感じではなく、②の方だ。

①の利用法をしている人がいれば、その人は費用対効果的なところにはあまり目を向けない人だろう。食事に加えて栄養素を補うという意味ではサプリメントで十分なのだが、タウリンをお手軽に摂れるという点に関してはいいかもしれない。とにかく、費用対効果的な問題を除いてはこの飲み方にはそんなに問題はない。

②の飲み方はけっこう販売戦略にやられている(僕を含めて多くの人)
「元気を出す」、「シャキッとする」という目的達成のために関与している成分はおそらく無水カフェインだけだ。他の成分にはあまり即効性はないし、効き目も感覚レベルですぐにわかるものではない。(他にいい成分といえば塩化カルニチンぐらいだろう。ドリンク剤を飲んだ数時間後はお腹が減る気がする。僕はこの成分が入っているのをかってチオビタを選んでいる。)
この飲み方をしてすぐに一時的に元気が湧いてくる人は、カフェインのおかげか、placebo効果(偽薬効果)のおかげかのどちらかだろう。
とどのつまり、即効性という観点ではその程度なんです。このレベルの栄養ドリンクは。

日ごろからコーヒーなどでカフェインを良く摂る人で、「ドリンク剤=元気が出る」を完全に疑っている人はあまり効いた感じはしないだろう。
逆にカフェイン摂取の習慣はあまりなく、「ドリンク剤=元気が出る」を信じて飲む人は、効いたと感じるだろう。

placebo効果があまりない人はドリンク剤を飲むよりコーヒーとかの方がよっぽどシャキッとするはず。この手のドリンク剤1本に含まれるカフェイン量は 50mg というのが主流。これに対して、挽いたコーヒー1杯(200ml)の中にはだいたい 120mg ぐらい。コーラ(360ml)の中には 50mg ぐらいは含まれている。

効果に関してはこんなところでしょう。


次に、常用に関する問題。
成分の中で依存性がありそうなのはやはりカフェインぐらい。ドリンク剤1本ならあまり問題はない量なのだが、一般的に1日にカフェインを 250mg 以上摂ると依存という観点からは良くないらしい。コーヒーを良く飲む人は注意ですね。
ちなみにカフェインの LD50 (lethal dose ; 50%) は 200mg/kg ぐらいらしいので体重 50kgの人なら10gぐらい。したがって、コーヒーを80杯ぐらい一気に飲むと死にいたるというところでしょう。これは心配いらないようです。

          
              カフェイン               タウリン
           
以上をまとめると、
ドリンク剤の力をかなり信じていて、カフェイン摂取習慣がなく、金銭面での問題がなく、かつ味がキライではない、という人にはドリンク剤はいいのかもしれない。
ただ、そうではない人はドリンク剤との付き合い方を再考してみるのもいいかもしれない。
単に栄養摂取という目的で飲んでる人は、成分量を良く見ましょう。サプリメントの方がずっといいはずです。


さて、チオビタでも飲むか(笑)
 

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