Sunday, August 03, 2008

CARLO ZAULI

------------------------------------------------------------------------------------


カルロ・ザウリ展 @MOMAT(東京国立近代美術館)
に行ってきた(金曜)。色々な意味でギリギリだった。展自体が8/3までだったのと、閉館時間が20時(金曜日限定、最終入館19:30)だったからだ。職場から徒歩圏ということもあり、早々に仕事を切り上げて19時過ぎに入館。仕事帰りに美術館に行けるのは何とも幸せ。

さて、CARLO ZAULI はイタリア現代陶芸の巨匠らしいが、恥ずかしながら正直あまり知らなかった。そして"陶芸展"なるものを見るのも久方ぶり。僕はどちらかというと2Dより3Dの芸術を鑑賞する方が好きなので、陶芸というのもたまにはいいなという程度の思いで足を運んだ。
僕の陶芸に対するイメージは、壺、ろくろ、益子、九谷、備前…そんな感じだったのだが、現代陶芸というだけあるのかないのか、今回の展示にはいい意味で陶芸に対する上記のイメージを取っ払われた。
正直、こんなに自由でこんなに深く、こんなにダイナミックなものだったのか!と驚かされた。
陶芸は工芸の中の一分野で、機能を持ったものだと勝手に思っていた僕だったが、ザウリの作品はそうした区分けからは完全に解放されていた。

    <壺>1953     <球体のふるえ>1968‐1970     <塔>1986

CARLO ZAULI(1926‐2002)は1960-70年代の「ザウリの白」と呼ばれる代表的な陶彫作品で非常に有名で、世界的に権威のあるファエンツァ市主催の国際陶芸コンペでもグランプリを3度獲得したらしい。その非凡なる才能でイタリアの現代陶芸を牽引したというわけだ。

<翼のある形態>


<大きな白い破れた球体>


<形態のうねり>


気に入った作品は以下(似たような名前が多いので覚えている分)
 「アザラシ」 1958年
 「大きな白い破れた球体」 1967/68年
 「それは壺だった」 1971年
 「黒い汚染物質」 1972年
 「自然のアーチ」 1973年
 「歪められた欲望」 1987年

あとは、色のついていない作品の方が多かったのだけれども、たまにあった「青い」作品が絶妙だった。個人的にはザウリの青とでも呼びたいぐらい、その青さが美しかった。ターコイズ系の色になるのかな…吸い込まれるような深みのある青だった。

青といえば、こちらのタイルも非常に美しい青がベースとなっていた。

<タイル>1962


ザウリは実はタイルのデザイナーとしても活躍したらしく、本展、数多くのタイルの展示もあった。
そして僕もタイルが造りたくなった。本当に。もしかしたらタイル作りはけっこうお手軽にできるんじゃなかろうか。いいものを観ると、もの造りがしたくなる。いい刺激です。


MOMAT : http://www.momat.go.jp/index.html

CARLO ZAULI : http://www.museozauli.it/
 

No comments: