Tuesday, August 12, 2008

青木淳の"HOUSE"

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そういえば、カルロ・ザウリ展に行った時、同時に MOMAT ではもう一つの展示が行われていた。
「建築がうまれるとき
 ペーター・メルクリと青木淳」
という展示で、ちょっとしか観る時間がなかったのが悔やまれるほど面白そうな展示だった。(実際、仕事後に2つの展示を観るのは時間的にムリ…)

ペーター・メルクリというスイスの建築家はそもそも知らなかったのだが、そのドローイングの過程はなかなか興味深かった。なぜ青木淳との組み合わせなのかは未だに謎なのだが、独特な雰囲気のある展示だったと思う。あと30分でもあれば…

ペーター・メルクリ : http://www.maerkli-peter.arch.ethz.ch/

もう一方の青木淳は日本で非常に有名な建築家なのだろうが、なぜだがあまり彼の仕事を観た記憶がない。LOUIS VUITTON 各店舗の設計者であることは知っていたが、その程度だったので今回の機を活かしてofficial site を見てみた。

AOKI JUN : http://www.aokijun.com/

上のサイトなのだが、これが面白すぎ。刺激されまくり。
特に HOUSE の仕事が最高。アルファベット1文字の題名にまずそそられる。
あまり奇抜なものではないし、一軒家建築だけあって素朴なのだがすごく温かみがある。
壮大な建設PJTや、芸術作品のような建造物は僕ももちろん好きだ。心躍るし、本当に凄いなと感嘆してしまう。だけど、1番ベースとなる「けんちく」ってのは家のような気がしている。建築っていうのが何のためのものかを考えたとき、建築家の芸術意識でもなくエゴでもなく、権力の象徴でもなく、機能重視のものでもなく…一番大事な目的はそれに関わる人、そこで暮らす人の幸せのためだと思う。そもそも1人、2人、数人単位の人の幸福を育むシェルターだと思うのだ。そういう観点で青木淳の建築を観たとき、非常に温かみを感じ、かつ建築の原点感が感じられる。よくわからなくても、この人に家作ってもらいたいなと思えてくるから不思議だ。

"ほぼ日刊イトイ新聞"の過去の特集にこんな面白いのがあった。
"AOKI JUN × ITOI SHIGESATO 建築っておもしろそう。"
http://www.1101.com/architecture/index.html

とりあえず、一番下までスクロールしてください。
第1回~第15回まであります。「もどる」を多用する必要がありなんだか読みにくいが、内容はかなり面白い。個人的には第12回あたりからが特に面白かった。
これを読んでますます青木淳のプロフェッショナリズムに魅せられてしまった。
いや、ほんとに将来建てる家が今から楽しみでなりません。

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