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北欧空間辞典 <フィンランド政府観光局>
とりあえず装丁が美しかったので購入。
北欧諸国には昔からかなり興味があるものの、遠い、寒そう…ということで残念ながら行ったことがない。北欧の何に興味があるかというと、そこで生まれるデザイン、音楽…つまりは独特な文化。長期滞在すれば人生観変わりそうだ。
文化形成にあたって「気候」は非常に大きな要素だと思う。北欧のように日照時間が短く、寒ければ当然家の中で家族と過ごす時間も多くなるだろう。だから多くの人が家の中のデザインにも敏感になるんじゃないかな。
北欧デザインの特徴となる色は赤と黄色。寒い気候から必然的に好まれる暖色なのだろう。同じ色の家具を日本の暖かい地方に置いても、北欧デザインのその雰囲気は出ない。やはりデザインとか色とかそういうものはその土地と文化の下地の上に浮かぶもので、切り離せないものだなとつくづく感じる。結局日本には日本のデザインが一番合う。
本書内で触れられていた北欧デザインの中で、「イス」をいくつかピックアップしておく。
北欧のデザイナーのイスは好きなものが多い。
無機質な感じがたまらないね。脚の構造は若干弱そうだけれど、この形のシンプルさが素晴らしい。
やはり無機質なテーブルに合わせたい。
名作。すごい自然を感じる。カリブの島々の糸鋸細工からヒントを得たらしいが、僕は貝殻を連想する。
本書内ではこのイスが所狭しと並んだレストランが紹介されているが、たくさん並んでいる方がより味というか雰囲気が出る気がする。
この2つは建築、家具ともに有名なヤコブセンの作品。こちらは単品で欲しいところ。ちょっと広めの部屋にポツンと置かれていたりしたら、そこに座っていつもと違った思考ができそう。物思いにふけるのもよし、本を読むのもよし。