Wednesday, April 02, 2008

ルーブル美術館展

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少し前だが、ルーブル美術館展~フランス宮廷の美~に行ってきた。
@東京都美術館

開催期間の最後の方に行くことになってしまったのだが、実は開催前から楽しみにしていたものだったので、行けて良かった。すごい人の入りようで休日は混みすぎてよく観れないという話を聞いていたので参っていたのだが、朝早く行ったせいかそれなりに観ることはできた。

    

左「ダイヤモンドを象嵌した飾り武器模様の嗅ぎ煙草入れ」

右「マリー・アントワネットの旅行用携行品入れ」

フランスの歴史・文化にはあまり詳しくないのだが、工芸すなわち「芸術性+機能」というものには非常に興味があるため、今回の展示も大満足だった。
展示されていたものはポンパドゥール夫人やルイ16世の妃マリー・アントワネットらの時代に作られたものがほとんどで、彼女らの趣味が色濃く出ている。金銭的な面で芸術家にも研究者にもパトロンが必要とは言うが、まさにそのとおりで、職人だけではなくパトロンの趣向が文化に大きく影響している。今回展示されていたものは美術品というよりは本当に実用的なものばかりで、ますます職人だけでなく「注文する人」の存在を感じさせられた。
当時はオシャレな家具・日用グッズを職人に作らせるという言わば能動的なことをしていたのに対し、現代ではインテリアショップなどで売っているオシャレなアイテムを受動的に買うということが多い。200年後に、今インテリアショップに置かれているような家具やアイテムが美術館に並ぶということはなかなか考えづらい。ショップに行けば欲しいものがたんまりと見つかる時代ではあるが、自分でオリジナルなものを作ったり、注文したりするのもいいと思う。むしろ自分はそうでありたい。そんなことを思ってしまう展示だった。
 
工芸についてはいろいろ書きたいことも多いのだが、あまりに時間がないので今日はこのあたりで。
 

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