Monday, October 22, 2007

simple な理論を学ぶ

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①戦略的な考え方が身につく本 <西村 克己>

「戦略なくは座して死を待つがごとし」
戦略を知っていたからといって勝てるわけではないが、戦略を知らなければ戦略に長けた相手にはいとも簡単に負けてしまう。防御のために必須である様々な戦略をコンパクトにまとめた本。
個々の内容は詳しくないが、お手軽なので空いた時間にちょっと読むぐらいにはいいかもしれない。

孫子の兵法、ランチェスター戦略はおもしろい。
特に、二眼レフ構造の戦略は身近なところで多く採用されている。
街を歩いていてこの本に出てきた内容を思い出すこともしばしばだ。

②図解入門ビジネス ゲーム理論の基本と考え方がよーくわかる本
 ―ケーススタディ・ビジネスゲーム理論入門 <清水 武治>

昔受講した大学の授業でのゲーム理論はあれほど放置していたのに、じっくり読んでみるとけっこう面白い。
代表的なゲームはビジネスの現場のみならず、日常生活で誰しもが経験したことがあるようなものばかりだ。したがって、それらの余分な枝葉を取り払って単純化した状態での問題解決をさぐるのは有意義なことだと思う。
単純化されたケースなら、プレイヤーがどういうオプションをとればいいのかは分かりやすいが、現実の問題や交渉はもっと複雑で要素も多いように思える。しかし、突き詰めていくと、一番クリティカルな部分が、代表的なゲームと同じしくみになっているということはよくある。そういう意味でも、ゲーム理論はただの場合分け遊びではなく理論として役立つものだと思う。
MBAやロースクールでも重要視されているゲーム理論。この本では基礎の部分に触れた程度だが、もう少し突っ込んだ勉強をしたいと思う。そして、ゆくゆくは交渉の場でも使えるような思考回路が頭の中にできれば…とも思う。

秀和システムの本は、「よ~くわかる」のコピーや表紙の見た目が少々野暮い感じだが、内容の分かりやすさという点では、どれもなかなかだ。その分野の1冊目の本という場合なら選んでも損はないと思う。そして出版社としても、そういうコンセプトで出しているシリーズだと思う。
 

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