Tuesday, December 04, 2007

投資ファンド

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投資ファンドとは何か~知っておきたい仕組みと手法~ <北村 慶>

北村さんの本は金融やコンサルを中心に、あまり表には出てこないビジネスの解説をするものが多いが、本書もまさにそのパターンの一つ。内容は非常に平易だが、薄い1冊の割には効率よく知識をつけられるようになっている。北村さんの解説本のような書を多く読んでも読者は何をできるわけでもないが、社会で起こっている現象を理解することはできるようになる。そういう意味で、広く浅く、そして読みやすい解説書というのは様々な分野で求められるはずだ。
本書で扱う「投資ファンド」とは、不動産投資ファンド、ヘッジファンド、企業投資ファンドの3つで、それぞれに対して具体例を含んだ解説がなされた後、終章で「投資ファンドの未来について」という解説がある。専門用語は極力使わないようになっていて、使う場合でも図や表で説明が加えてあり分かりやすい。
日本ではファンドマネージャーといえば、ルール違反スレスレの方法で大金を短期間で手にするような人というイメージがなんとなく共有されているが、本書を読めば、飽和状態の市場で各ファンドがどれだけ苦労しているかも見えてくるだろう。業界で浮く企業があれば沈む企業もあるというのはファンドの世界においても当然のことだ。

ファンドは一言で言ってしまえばただの「お金を集めて投資する機関」かもしれないが、投資対象や手法は様々でその実態は掴みづらい。興味があればご一読を。
 
  

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