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①チルドレン <伊坂 幸太郎>
5つの短編からなる物語。
陣内という豪快で独特の信念を持った男を、その周りの人物の視線で描いている。
この陣内という男、現実の世界にはなかなかいないタイプ。しかし、何気ない情景の中に溶け込んでいて何故か身近に感じてしまう。
5つの話それぞれでなんだかスカッとする。
そういう男だ、陣内は。
スルッとこの本の世界に吸い込まれていった。
素直におもしろいし、なんだかほっとする。
②分身 <東野 圭吾>
自分とまったく同じ容姿の人間がこの世にいたら…
女子大生である双葉がアマチュアバンドのボーカルとしてテレビに出演したことで歯車は回り始める。
双葉と双葉に酷似した、いや、ほとんど同一である鞠子の母親は2人とも謎を秘めた死を遂げる。
2つの死の因果関係は?
母の想いは?
2人はどこからやってきたのか?
すべての答えは20年前の北海道にある。
双葉と鞠子、2人の視点で物語はパラレルに進んでいく…
現代医学、バイオテクノロジーに警鐘を鳴らすかのような本作品。どんどん引き込まれていくこと間違いない。
医学やバイオに知識があって、読み始めてすぐに話の仕組みがわかってしまっても、そのカラクリだけの物語では決してない。
それが東野圭吾の力量なのだろう。
Saturday, November 10, 2007
人気作家より
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